1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07804061
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
江口 幸典 琉球大学, 医学部, 助教授 (50160354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嘉陽 進 琉球大学, 医学部, 助手 (30233993)
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Keywords | ヘモグロビン / キジ亜科 / 分子進化 / 系統樹 |
Research Abstract |
キジ亜科間の系統関係については、形態学的研究を初め、卵白リゾチーム、DNAハイブリダイゼーション法及びミトコンドリアの塩基配列を基に解析が行われているが、その結果は異なった系統樹を示してきた。そこで生命維持に不可欠なヘモグロビンの配列を決定し、先の結果と比較検討する事を試みた。 最初の計画では、血液の入手が困難であることも考慮しPCRを多用する予定であったが、幸いにも血液が入手できたので、今までのデータの蓄積等を考慮し、まずアミノ酸配列の決定を行い、キジ亜科間の系統関係を明らかにした。その結果、ミトコンドリアの塩基配列とは似ているが、アメリカウズラ亜科のホロホロ鳥亜科の関係が逆転している系統樹を得ることができた。 また、これらの解析等と平行して、稀少種への対応の為に羽よりPCR反応ができないかについて検討を重ねてきた。これまでの抽出方法では、DNAの抽出高率が悪いためミトコンドリアDNAの様な多コピー性の領域は、比較的簡単に増幅することが可能であった。しかしミトコンドリア以外の領域を増幅する為には多少問題があるため。DNA抽出方法を改良し、効率よく抽出できるようになった。そこでこれまでに得られたキジ亜科の羽よりDNAを抽出し、PCR反応により増幅する事が可能になり、塩基配列の決定までを行えるようになった。
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[Publications] 江口幸典: "キジ亜科ヘモグロビンの分子進化について" 生化学. 67. 724 (1995)
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[Publications] 池原 強: "ハトα^D-グロビン遺伝子のクローニング" 生化学. 68. 1772- (1996)
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[Publications] 池原 強: "ハトα^D-グロビン遺伝子の構造解析" 生化学. 68. 1090- (1996)
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[Publications] 江口知子: "エラブウミヘビのαグロビン遺伝子構造の解析" 生化学. 68. 1091- (1996)
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[Publications] 江口幸典: "シギダチョウヘモグロビンの一次構造について" 生化学. 68. 627- (1996)