1997 Fiscal Year Annual Research Report
電磁場に現れるき裂相互干渉の解明と多重き裂非破壊評価手法の開拓
Project/Area Number |
07805010
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂 真澄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20158918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹野 顯 宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (90113860)
笹川 和彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50250676)
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Keywords | 多重き裂 / 非破壊評価 / 直流電位差法 / パーソナルコンピュータ / き裂干渉 / 簡易評価 / き裂深さ / 電磁場 |
Research Abstract |
三次元放射状多重き裂の一例として,アルミ薄膜配線における多重微小欠陥形成とそれに伴う抵抗変化を取り上げ詳細に検討した。高密度電子流による金属原子の移動現象,すなわちエレクトロマイグレーションによる多重微小欠陥の成長は最終的に配線の断線故障を引き起こすため,この非破壊評価は半導体集積回路の信頼性向上の鍵となっている。 まず,多重微小欠陥をもたらすエレクトロマイグレーションによる電子流束の発散について新しく定式化した。ここでは,複雑形状の配線に生じる二次元の電流密度および温度分布の他,配線内の結晶粒界構造のモデル化により配線構造も考慮に入れた。これにより,初めて多重微小欠陥形成の影響因子を全て統合的に同式中に包含した。次に,定式化された原子流束発散に基づいて予測した多重微小欠陥形成と,微細アルミ薄膜配線を用いた実験における観察結果を比較したところ,両者は線形性をもって一対一対応をみせたことから,本定式化による原子流束発散は多重微小欠陥を特徴化する支配パラメータであることを示した。さらに,同支配パラメータを用いてある条件下での多重微小欠陥の成長過程を数値的にシミュレートすることで,同微小欠陥の成長と配線全体の電気抵抗変化の関係を捉えた。この関係を較正に用いることにより,配線抵抗増加の測定による薄膜配線における多重微小欠陥の非破壊評価を可能にした。 最後に,本研究で開発した多重き裂非破壊評価のための種々の方法の特徴について,統括的に,4th Far East Conference on NDT(韓国)において「NDE of Multiple Cracks by Electromagnetic Techniques」なる題目で招待講演として発表したことを記しておく。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 劉 浩(坂 真澄, 古村一郎, 坂本博司): "三次元平行多重き裂の非破壊評価" 非破壊検査. 46・7. 501-510 (1997)
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[Publications] H.Liu(M.Saka, H.Abe, I.Komura, H.Sakamoto): "Simplified NDE of Multiple Cracks by Means of the Analysis of Crack Interactions on the DC Potential Drop" Electromagnetic Nondestructive Evaluation,IOS. 109-112 (1997)
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[Publications] M.Saka: "NDE of Multiple Cracks by Electromagnetic Techniques" Proc.4th Far East Conf.on NDT,KSNT. 379-386 (1997)
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[Publications] K.Sasagawa(N.Nakamura, M.Saka, H.Abe): "A New Approach to Calculate Atomic Flux Divergence by Electromigration" Application of Fracture Mechanics in Electronic Packaging,ASME. AMD-Vol.222 EEP-Vol.20. 145-152 (1997)
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[Publications] 坂 真澄(佐藤育子): "直流磁場を用いた三次元多重き裂の簡易非破壊評価" 日本機械学会論文集(A編). 64・617. 14-21 (1998)