1995 Fiscal Year Annual Research Report
並立する柔軟構造物の振動制御法に関する研究(超々高層ビル等実現のための基礎研究)
Project/Area Number |
07805026
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
背戸 一登 日本大学, 理工学部, 教授 (40256798)
|
Keywords | 振動制御 / 弾性構造物 / モデリング / 制御理論 |
Research Abstract |
宇宙構造物や超々高層ビルに代表される大規模な柔軟構造物を構築する上で長周期の低次振動モードから高次振動モードまで振動制御する方法が重要な研究課題になっている。特に,超々高層ビルを構築する上で,風に対する揺れを防止することが不可欠である。しかし,500mを越える高層ビルに対する揺れ防止制御の技術は現在まで確立されていない。本研究は,この問題に対するブレークスルーを提供しようとするものである。この問題は超々高層ビル同士をお互いの反力を用いて制御する方法で解決される。この方法の実現性を調べるために,並立する柔軟構造物を製作し,振動制御法を研究した。まづ,研究代表者が考案した不可制御・不可観測性を活用した制御モデル作成法により低次元モデルを作成した。ついで,これも研究代表者の考案による簡単なロバスト制御法によって振動制御を行った。その結果,この方法に基づけば,従来の研究で問題になっていた無視した高次モードのスピルオーバの発生が十分に押さえられ,制御対象の振動モードが良く制御されて柔軟構造物の振動制御に極めて有効であることが分かった。これらの研究成果は超々高層ビル等の振動制御に有効であるとの確証を得て,日本機械学会,米国制御会議,米国機械学会,アジア・パシフィック振動会議等に研究発表と論文投稿を行い,各方面で大きな反響を得た。
|
-
[Publications] 背戸・富波・松本・土井: "共立する弾性構造物のモデル化法と振動制御法(超々高層ビル実現のための基礎研究)" 日本機械学会論文集. 61巻585号. 1899-1905 (1995)
-
[Publications] K. Seto, Y. Toba and Y. Matsumoto: "Reduced Order Modeling and Vibration Comtrol Methods fam Flexible Structures arranged in Parallel" Proceedings of the American Comtrol Conterence. 3巻. 2344-2348 (1995)
-
[Publications] 背戸・江連・松野: "柔軟構造物の振動制御におけるアクチュエータとセンサーの配置に関する実験的考察" 日本機械学会論文集. 61巻587. 2826-2832 (1995)
-
[Publications] K. Seto, K. Ezure: "Vibration Comtrol Method for Flexible Structures with Distributed parameters using a Hybrid Dynamic Absurber" Proceedings of ASME Design Eng. Tech. Conterence. DE-Vol 84-3. 359-368 (1995)
-
[Publications] K. Seto, Y. Toba and F. boi: "Active Vibration Control of a Triple Flexible Strucfure Combined with Actuators" Proceedings of ASME Design Eng. Tech. Comference. DE-Vol. 84-3. 407-415 (1995)
-
[Publications] K. Seto and Y. Matsumoto: "Bending and Torsional Vibration Control for Flexible Structure arralnzed in parallel" Proceedings of Asia-Pacific Vibration Conference. Vol. 1. 227-233 (1995)