1995 Fiscal Year Annual Research Report
既約分解表現とキネマティクス制御による環境変動に強い高機能2足歩行ロボットの実現
Project/Area Number |
07805042
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
大石 潔 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (40185187)
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Keywords | 歩行ロボット / 既約分解表現 / キネマティクス / 2自由度制御 / H^∞制御 |
Research Abstract |
本研究は,2足歩行ロボットに対して,次の具体的な目標を明らかにして、歩行環境の変動に強い歩行制御を、高速且つ容易に実現することを目的とする. 1)支持脚と遊脚の2種類のヤコビ行列のキネマティクス制御だけで歩行するために,対称構造の10関節2足歩行ロボットを製作する. 2)提案する既約分解表現による2自由度制御系を,試作の2足歩行ロボットの各関節のコントローラに構築する. 3)歩行制御を行うキネマティクス制御系をホストコントローラに構築して,歩行環境に強い2足歩行制御を実現する. 本研究は2年間で完遂させるので,平成7年度には本研究の基礎的な部分を完了させた. 1)の研究目標に対しては,10関節2足歩行ロボットの製作現在を行っている.達成度は75%程度である.電気学会東京支部新潟支所研究発表会において,この研究目標に関する理論的な内容を論文発表した. 2)の研究目標に対しては,既約分解表現による2自由度制御系での設計法とDSPでの構成法がほぼ開発できた.まだ,各関節の実際の開発が残されている.到達度は66%である.2自由度制御系の設計手法では,従来のロバスト制御方式であるH∞制御理論と外乱オブザ-バとの関係で新しい知見が得られた.本研究で提案する既約分解表現による2自由度制御系の有効性がさらに強められた.この研究成果は,IEEEの国際会議において研究論文を発表し,さらにIEEE/ASMEの学会論文誌に掲載されることになっている. 3)の研究目標に対しては,支持脚と遊脚の2種類のヤコビ行列を用いたキネマティクス制御系の計算機シミュレーションによって,その有効性が確認できた.しかしながら,2足歩行ロボットの実際の制御系の開発にはまだ着手していないので、達成度は20%程度となる.キネマティクス制御系の計算機シミュレーション結果は,日本ロボット学会の学術講演会で論文発表した. 上記のように,平成7年度の本研究の全体の達成度は予定よりやや早く進行している.また,それぞれの研究成果の発表は,本研究の中間発表ではあるが,良い評価を得ている.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kiyoshi Ohishi: "Two-Degrees-of-Freedom Speed Controller Based on Doubly Coprime Factorization and Speed Observer" Proceeding of the IECON'95. 1巻. 602-608 (1995)
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[Publications] Kiyoshi Ohishi: "High Performanee Vltra-Low Speed Servo System Based on Doubly Coprime Factorization and Instantanecus Speed Observer" IEEE.Trans on Mechatronics. Vol.1.(1996)
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[Publications] 真島勝行: "ロバスト位置制御と逆キネマティクスに基づいた2足歩行制御" 第5回電気学会東京支部新潟支所研究発表会予稿集. 1巻. 163-164 (1995)
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[Publications] 真島勝行: "ロバスト位置制御に基づいた2足歩行ロボット" 第13回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 1巻. 197-198 (1995)