1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07805069
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
大矢 晴彦 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017950)
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Keywords | イオン交換膜 / ゾル‐ゲル法 / ハイドロタルサイト / シランカップリング剤 |
Research Abstract |
近年、イオン交換膜は様々な新しい応用分野の拡大により、耐熱性や耐腐食性などに優れた、高機能イオン交換膜の開発と応用が要求されるようになってきた。このような、安価で優れた膜として、無機系の材料によるイオン交換膜が考えられる。 本研究は、ガス分離膜の製法手法から、ゾル‐ゲル法を用いることで無機陰イオン交換体を膜状にすることにより、無機系材料による陰イオン交換膜を製膜し、これを評価することを目的とする。 平成7年度において、陰イオン交換性能を持つハイドロタルサイトのアルミナ基膜状での製膜をゾル三ゲル法を用いて行った。しかし、輪率が0.5|‐|程度であり陰イオン交換膜の製膜はできなかった。そこで、他の数種の5価の金属アルコレートを用いて同様の方法でアルミナ基膜上に製膜を行ったが、やはり陰性イオン交換性能は得ることができなかった。これらの結果より、ゾル‐ゲル法の手法による完全無機陰イオン交換膜の製膜は困難であるものと思われる。そこで次に、YRSiX_3で代表されるシランカップリング剤を用いてゾル‐ゲル法による無機有機複合陰イオン交換膜の創製を試みた。このうち、N‐トリメトキシシリルプロピル‐N,N,N‐トリメチルアンモニウムクロムライドを用いた膜に、陰イオン交換性能を見ることができた。様々な製膜条件を変えることにより、輪率、膜の電気抵抗、及びイオン交換容量がそれぞれ、0.86|‐|、75|Ω・cm^2|、6.2×10^3|meq/cm^2|までの性能向上が確認された。
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Research Products
(1 results)