1996 Fiscal Year Annual Research Report
ニューラルネットワークを用いる船舶の最適航路選定に関する基礎研究
Project/Area Number |
07805089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 東京商船大学 |
Principal Investigator |
荻原 秀樹 東京商船大学, 商船学部・情報システム設計工学講座, 助教授 (30126338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 るり 東京商船大学, 商船学部・情報システム設計工学講座, 助手 (50272729)
桑島 進 東京商船大学, 商船学部・海洋工学講座, 教授 (30016943)
杉崎 昭生 東京商船大学, 商船学部・情報システム設計工学講座, 教授 (20016926)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 航路選定 / シミュレーション / 高層気象 |
Research Abstract |
前年度は、500hPa高度の分布パターンを入力信号とし、サンフランシスコから東京に至る18本のレールの優劣値(ルートスコア)を出力信号とする航路選定ニューラルネットワークを開発した。学習に用いた教師信号は18本のルートを相対的に評価するものであったが、各ルートを絶対的に評価する教師信号を用いたネットワークについて検討した。141回行ったのシミュレーションのうち、82.8%の航海の航海時間が210〜250時間の間であった。そこで航海時間の最大値を250時間、最小値を210時間として絶対的に評価した教師信号を用いた学習を行った。これは出力信号から各ルートの航海時間が予測できることが利点であるが、現段階ではその予測精度は十分ではなく、またパターン認識の点からは相対的な評価による教師信号を用いる方が有利であることがわかった。 次に、ネットワーク全体をいくつかのサブネットワークに分割し、各サブネットワークが独自に学習を行えるようなネットワークの構築を検討した。これは、ネットワーク全体の規模が大きくなっても各サブネットワークの規模は小さいままでよく、サブネットワークについての学習を独自に行うことができ、サブネットワークを組み合わせることにより様々な形のコンバインネットワークを構成することができる。このためには、各ルートのルートスコアを絶対的に評価する必要がある。このコンバインネットワークは、18セットのサブネットワークが隠れ層を形成し、1セットのサブネットワークは隠れ層の1ユニットとみなすことができる。各サブネットワークの出力層は、18本の設定ルートの内の1本のルートと対応する。コンバインネットワークの出力層における18個の出力ユニットでは、各サブネットワークの出力信号をそのまま出力とした。1989年11月から1991年2月までの冬季における36航海について、コンバインネットワークの最適航路選定能力の評価を行った。18個のサブネットワークからなるコンバインネットワークは、前述した絶対的な評価を行うネットワークとほぼ同じ効果を上げることができた。
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Research Products
(1 results)