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1996 Fiscal Year Annual Research Report

アグロバクテリウムのT-DNAを利用した果樹の再分化素の開発

Research Project

Project/Area Number 07806002
Research InstitutionKOBE UNIVERSITY

Principal Investigator

中西 テツ  神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (80031227)

Keywordsニホンナシ / 形質転換 / 組織培養 / Agrobacteriumtumefaciens
Research Abstract

本研究では果樹類における再分化効率の高い形質転換系を開発するため、アグロバクテリウムによる形質転換の条件を検討した。
1.はじめにアグロバクテリウムの感染に適する多量の培養植物体を獲得するために、増殖効率の高い茎頂培養系と再分化系を検討し、茎頂の由来はニホンナシ品種、数種の栽培品種実生及び野生種の実生で、特に野生種の実生から旺盛に増殖する系統を見出した。また茎頂培養条件としての培地の支持体のジェランガム及びホルモンとして低濃度のTidiazuronの有効性が認められた。また再分化系のはリンゴ及びニホンナシ品種の種子の場合、休眠打破後、子葉を胚軸基部で切断した外植体はシュート形成率が高く、ホルモンとしてはTidiazuronが有効であった。
2.茎頂培養系と種子のシュートの再生系を材料とし、アグロバクテリウムの感染を行った。改変バイナリーベクターを持つアグロバクテリウムを用い、感染及び形質転換に関する諸条件を検討した。感染の確立はベクター内のintronを挿入したβ-Gulucronidase(Gus)遺伝子の発現の呈色反応で判定した。茎頂基部を用いた場合には、前培養期間が感染効率に影響し、感染部位における切断面の生理的変化が重要であることが明らかになった。種子胚軸の場合には前培養は効果がなく、アグロバクテリウムとの共存培養期間が感染効率に影響した。しかしその後の除菌が困難であったため、シュート形成率はきわめて低かった。シュートの薬片を用いた場合には、系統によっては切断面以外の部位での感染も認められ、葉組織の孔辺細胞なども感染に関与することがわかった。これらの結果、アグロバクテリウムを用いた果樹組織の形質転換では、植物体の部位の差異により感染条件の適正化を計ることの必要性が明らかになった。なお、本研究は阪神淡路大震災の前に計画されたが、震災による被害のため一部計画内容を変更した。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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