1995 Fiscal Year Annual Research Report
老齢広葉樹林成立過程の同定に関する非線形工学的研究
Project/Area Number |
07806021
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
野上 啓一郎 静岡大学, 農学部, 助教授 (50150511)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 保雄 静岡大学, 農学部, 助手 (70022069)
逢坂 興宏 静岡大学, 農学部, 助手 (20252166)
|
Keywords | フラクタル次元 / 森林構造 / 樹木位置 / 直径分布 / 種の多様性 / 3 / 2乗則 / 次元解析 |
Research Abstract |
平成7年度の研究成果は以下のとおりである。 1.老齢広葉樹林の森林構造を形成する3つの要因、すなわち、樹木位置、種の多様性、直径分布についてフラクタル分析を行なった。その結果、すべての要因についてフラクタル的規則性が見出された。また、フラクタル次元によって、森林構造の複雑性を表現できる事がわかった。 2.単純同齢林の動態を記述する3/2乗則がフラクタル分析において有効な手段である次元解析によって誘導できる事を示し、ベキ指数や定数の具体的意味付けや関数関係を見出した。そして、その結果を老齢広葉樹林へ拡張できる可能性を示唆した。 3.樹冠の構造を3/2乗則に組み込むため、樹冠のフラクタル性の概念により、新しい3/2乗則を誘導し、その意味付けを検討した。その結果、3/2乗則のベキ指数と樹冠のフラクタル次元が反比例の関係にあるという新しい測樹学的知見が得られた。 4.樹冠体積と樹冠葉面積との理論的関数関係を見出した。 5.樹冠のフラクタル次元の簡単な算出方法を提案した。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 野上啓一郎: "広葉樹天然生林における非線形性" 第106回日本林学会大会講演要旨集. 666- (1995)
-
[Publications] 野上啓一郎: "The possibility of genetic algo rithms application in mathematical programming" 第106回日本林学会大会講演要旨集. 667- (1995)
-
[Publications] 野上啓一郎: "林学におる非線形問題" 第106回日本林学会大会講演要旨集. 668- (1995)