1996 Fiscal Year Annual Research Report
プレクストリン(血小板47KDa蛋白)構造の生理的機能解析
Project/Area Number |
07807019
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Research Institution | Fukui Medical School |
Principal Investigator |
稲津 哲也 福井医科大学, 医学部, 助手 (00242587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 晋吾 福井医科大学, 医学部, 助手 (90262633)
野口 民夫 福井医科大学, 医学部, 教授 (70135721)
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Keywords | pleckstrin homology / pleckstrin cDNAクローニング / protein kinase C / ゲノムDNAクローニング |
Research Abstract |
Mayerらは機能が異なる種々の情報伝達物質に共通の約100アミノ酸の配列を見いだし、それをpleckstrin homology(PH)となずけ、重要なモチーフであろうと1993年Cell誌上に提唱した。当初、PHを有する蛋白は高々6種類であったが現在では100種を越えており、その重要性が増大してきている。 まず細胞レベルでの遺伝子破壊(gene targeting)をおこなうために、ニワトリのBリンパ球の細胞を利用する。このために昨年度ニワトリのpleckstrin cDNAクローニングを試み、なんとかこの断片を取ることができ、解析をすすめてきた。今年度苦労したが何とか全長を解析することができた。結果としてヒトのものとアミノ酸レベルで約82%とよく保存されていることが判明した。2つあるPH domainは非常に良く保存されていた。また、以前よりこの蛋白質はProtein kinase Cの良い基質となることが判明していたが、その部位のアミノ酸配列も良く保存されていた。 さらにこのcDNAをプローブとしてゲノムDNAクローニングを行ない、independentなpositive cloneを数多く得たが、その解析に手間取っている。したがって、当初の予定のgene targetingやニワトリpleckstrinの変異遺伝子導入による機能回復実験には着手できなかった。 PHの重要性にもかかわらずいまだ統一的な見解には達していないので、今後上記の研究を通して一般性にまで高め、複雑な細胞内情報伝達の一端を単純化したいと考えている。
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