1996 Fiscal Year Annual Research Report
HTLV-1の種特異性、組織特異性を決定する遺伝子の単離およびその応用
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07807036
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Research Institution | Institute of Basic Medical Science, Tsukuba University |
Principal Investigator |
小糸 厚 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70231305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中内 啓光 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40175485)
廣近 玲 通産省工業技術院, 産業技術融合領域研究所, 特別技術補助職員 (90260223)
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Keywords | レトロウィルス / トロピズム / エンベロープ / HTLV-1 / HIVベクター |
Research Abstract |
申請者らはこれまでにHTLV-Iエンベロープ特異的な標的細胞にマーカー遺伝子をtransduceしうる組換えレトロウィルスのシステムを確立した。 パッケージングのための細胞はヒト293T細胞にHIV-1SF2分子クローンの構造遺伝子をトランスフェクトして樹立した。HIV-1SF2のパッケージングシグナルを除去、HIVのgag,polおよびrev蛋白を安定に発現した293T細胞をハイグロマイシン耐性により選択した。このパッケージング細胞にHTLV-1の発現ベクター(pSV-HTLV-lenv)、Green Fluorescent Protein (GFP)をマーカーとして有するHIVベクター、およびTat発現ベクターをコントランスフェクトすることにより組換えウィルスが産生された。この産生細胞との混合培養することにより多くのヒト細胞にGFP遺伝子がtransduceされ3日目には発現することがFACS解析により確認された。 さらにマーカー遺伝子としてルシフェレース遺伝子を有するHIVベクターを作製しより感度良く、定量的にHTLV-1感染を解析するシステムを樹立した。 今後、このシステムによりまずprimaryの細胞中のHTLV-1の標的細胞を明確にし、さらにcDNAライブラリーのスクリーニングによりレセプター遺伝子の単離を試みたい。
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[Publications] 小糸 厚: "HV感染の分子機構" 医学のあゆみ(AIDS制圧に向けて). 176. 39-43 (1996)
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[Publications] A Koito et al.: "Small amino acid sequence changes within the V2 domain can affect the function of a T cell line-tropic human immunodeficiency virus type 1 envelope gp 120." Virology. 206. 878-884 (1995)
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[Publications] A Koito et al: "Functional role the V1/V2 region of human immunodeficiency virus type 1 envelope glycoprotein gp 120 in infection of primary macrophage and sCD4 neutralization." J.Virol.68. 2253-2259 (1994)