1997 Fiscal Year Annual Research Report
新規リコンビナント糖タンパクホルモンの立体構造と新機能探索の研究
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07807097
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Research Institution | Koshien University College of Nutrition |
Principal Investigator |
宮井 潔 甲子園大学, 栄養学部, 教授 (30028394)
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Keywords | 糖タンパクホルモン / 糖タンパクホルモンα鎖変異 / 甲状腺刺激ホルモン / 絨毛性ゴナドトロピン / 免疫活性 / 高次構造 / CXGXCモチーフ / コレラトキシン |
Research Abstract |
1.変異リコンビナント甲状腺刺激ホルモン(hTSH)の免疫活性:変異commonα鎖と正常hTSHβ鎖から得た変異hTSHの免疫活性について、freeα、β鎖の厳密な補正を行って2種のRIAで検討したところ、正常Wt(CMGCC)、変異Mt2(.CRGCC)には活性が認められたが、他の変異Mt1(YMGCC)、Mt3(CMRCC)、Mt4(CMACC)、Mt5(CMDCC)では活性が認められなかった。 2.類似リコンビナント活性タンパク-コレラトキシン-の生物活性:B鎖正常(CAEYH)や変異(CAGYH)に活性は認められたが変異(CARYH)では認められなかった。 3.異所性ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の性質:下垂体腫瘍(末端肥大症の1例)で血中hCGが異常高値であったので、血清希釈実験、標準hCG添加回収実験を行ったところ、非特異的な干渉は否定された。さらに本法ではfreeβ鎖の交差が大なことがわかったので、hCGまたはhCGβ鎖が分泌されている可能性があることが示された。 4.糖タンパクホルモンの立体構造:糖タンパクホルモンα鎖のCMGCC領域及びCAGLYC領域におけるアミノ酸一次構造と機能の関係について、今回及び以前の我々の成績と、天然ホルモンのデータとを比較検討し、C-X-G-X-Cモチーフの重要性が裏付けられたので、この部分の立体構造をコンピュータグラフィックで描出したところ、例えばCRGCCのRは置換できるが、CMDCCのDは立体障害で構造を取り得ないことなどが示唆され、実験結果を支持する成績が得られた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 竹村昌彦、佐治文隆、村田雄二宮井潔: "LH-FSH欠損症" 内分泌・糖尿病科. 53. 261-266 (1997)
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[Publications] Yamada, J, Yamasaki, S. Kurasono. H. Imamura. S. Noda. M. Miyai. K Takeda. Y.: "Loss of biological activity due to Glu-Arg mubation at residue II of the B subunit of cholera toxin" Microbial Pathogenesis. 23. 297-302 (1997)
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[Publications] Miyai. K. Kumazawa L. Saji, F., Azuma. C, Koyama. M. Kimura. T. NarizukaY., Kusunoki M. Murata, Y: "Effect of directed mutdygenesis in the CMGCC region of the α-subunit on immunoreactive human thyrotropin" Endocr J. 45 (in press). (1998)
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[Publications] 宮井潔(共著): "Molecular Medicine遺伝子病マニュアル(金井清郎.多田啓也編)甲状腺刺激ホルモン学独欠損症の項" 中山書店, 2/425 (1995)