1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07807123
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
川村 弘之 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (30240948)
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Keywords | 小腸虚血再灌流 / 肺障害 / Permiability index / Evans Blue / IL-1 / TNF / IL-1 ra / TNF bp |
Research Abstract |
小腸虚血・再潅流に伴う肺障害を確認する目的で、以下のモデルにおいて肺を摘出し、組織学的に検討した。(1)単開腹270分(2)60分虚血120分再潅流(3)60分虚血180分再潅流(4)90分虚血120分再潅流(5)90分虚血180分再潅流 単開腹270分では、肺の障害、好中球の集積を認めなかったが、虚血・再潅流モデルにおいては、肺間質の浮腫、出血といった障害を認めるとともに、好中球の肺毛細血管内への異常集積が確認された。虚血時間が長いほど、再潅流時間が長いほど障害が強いことが確認された。 そこで肺の障害を定量評価する目的で、^<125>I-albuminを用いPermiability indexの測定を行った。Permiability indexは、組織浮腫の指標として^<125>I-albuminの透過性をみるものでLung(cpm/g)/blood(cpm/g)として現される。各群につき5匹ずつの測定を行ったが、いずれも虚血・再潅流群では、血中の測定値が非常に高値となり、Permiability indexとして肺障害をとらえることが出来なかった。現在、新たな方法として、Evans Blueを用い、肺障害を測定中である。 今後の予定としては、肺障害の定量評価の確率、好中球集積の指標としてミエロペルオキシダーゼ活性(MPO activity)の測定、好中球遊走因子の一つであるサイトカイン(IL-1、TNF)の抑制物質(IL-1ra、TNFbp)の投与について検討したい。 特に、小腸虚血・ 再潅流においては、腹腔に多量のサイトカインの産生が予想されるため、腹腔内投与と全身投与の差について検討したい。
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