1995 Fiscal Year Annual Research Report
末梢神経損傷における再生神経・再生軸索の伸長機構の分子生物学的解析 …培養細胞の成長円錐における伸長促進因子の検索から臨床応用へ
Project/Area Number |
07807142
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
玉井 和夫 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (80227256)
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Keywords | 末梢神経 / 再生神経 / 成長円錐 / 神経栄養因子受容体 / 培養神経細胞 / シナプス小胞膜蛋白 / 接着分子 / セカンドメッセンジャー |
Research Abstract |
再生神経、特に成長円錐の伸長機構の研究は、まだまだ不明な点が多く、しかも成長円錐で確認されている分子と伸長機構の関連に関する研究は数少ない。本研究は再生神経、特に成長円錐の伸長機構の解明と伸長促進因子の検索を主課題として、培養神経細胞から伸長してくる成長円錐を用いて、免疫組織化学、二重蛍光抗体法並びに免疫電顕法による様々な伸長関連分子の局在とその機能の解明、培養液中のNGFの有無によるTrkなどのNGFレセプターとMAPキナーゼ、チロシンキナーゼなどの関連分子との相互関係の解明を目指した。その結果、平成7年度には、培養神経細胞の成長円錐におけるPKC各分子種とGAP-43との関連を検討し、PKC各分子種の局在の相違、またGAP-43のリン酸化に関与するのはPKC bまたはdの可能性が高いという新しい知見を得た。PKCとの関連が注目されているTrk familyの成長円錐における機能解析も進行中であり、研究の成果が期待できる。さらに成長円錐にTrk A,Trk B、Trk Cの各神経栄養因子受容体が発現していることも明かとなり、現在検討中である。また培養液中のNGFを除くことによりNGFレセプターが一時的に増加することを予測させる所見も認められている。シンタキシンを分解するボツリヌス毒素を培養神経細胞に作用させることにより、成長円錐に巨大な小胞が蓄積され神経伸長の阻害、糸状足の退縮が生じることも明かとなり、シナプス小胞膜蛋白が神経伸長に強く関与していることを示す結果も得ている。成長円錐に接着分子としてインテグリンα6、またシンタキシン、シナプトブレビンといったシナプス小胞膜蛋白の存在も明かとなった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Okajima S.,Kawano S.,Tsujihara T.,Tamai K.,Ida C.,Hirasawa Y.: "Protein kinase C expression in Schwann cells following traumatic injury to the peripheral nerves" 6th Congress of the International Federaton of Societies for Surgery of the Hand,Monduzzi Editore. 1111-1114 (1995)
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[Publications] 滝本欣暢、人見智、藤原浩芳、玉井和夫、平澤泰介: "神経再生過程における神経栄養因子の影響に関する実験的研究" 日本手の外科学会誌. 492-495 (1995)
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[Publications] Okajima S.,Tamai K.,Mizoguchi A.,Ida C.,Hirasawa Y.: "Distribution of protein kinase Cin normal nerve fibers and in regenerating growth cones of the rat peripheral nervous system" Neuroscience. 66(3). 645-654 (1995)
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[Publications] 四方秀人、小倉卓、玉井和夫、平澤泰介: "末梢神経の年齢別域値変化" 脳波と筋電図. 23(2). 2222 (1995)
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[Publications] 平澤泰介、玉井和夫: "末梢神経麻痺、整形外科外来診療" 南江堂, 419-427 (1995)