1997 Fiscal Year Annual Research Report
高強度歯科鋳造用チタン合金の開発に関する基礎的研究
Project/Area Number |
07807178
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
土居 寿 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (30251549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 郁夫 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (40242268)
浜中 人士 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (10013955)
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Keywords | チタン合金 / 力学的性質 / 熱処理 / 歯科鋳造 |
Research Abstract |
生体用金属材料として注目されているチタンは,歯科の分野においても研究が盛んに行われており,すでに実用化されているものもある。合金化されていないチタンは,一般的に変形しやすく歯科用としては十分な力学的性質を持っているとは言い難い。そこで,チタンを合金化することにより,チタンの臨床応用の範囲を広げようと試みた。まず,チタンとジルコニウムに注目し,チタンとジルコニウムの原子比が1:1となる組成を基本組成とし,それにニオブを添加した合金を作製し,力学的性質,熱処理の影響について検討した。その結果,ニオブの添加量が4%までと8%以降の合金では,異なる組織が見られ,その間の組成になんらかの境界が存在することがわかり,強化できることはわかった。 さらに,すでに実用化されているTi-6Al-4V合金とバナジウムをニオブで置き換えたTi-6Al-7Nb合金についても検討した。歯科の分野で実用化するためには,精密歯科鋳造ができることが必要であるが,Ti-6Al-7Nb合金はチタンの鋳造と同じ方法で鋳造することによって,良好な鋳造体ができることがわかった。力学的性質においては,Ti-6Al-7Nb合金はTi-6Al-4V合金より引張強さは小さくなるが破断伸びは大きくなった。Ti-6Al-7Nb合金の耐食性に関しては,チタンの溶出量はチタンと同程度でTi-6Al-4V合金より少なく,ニオブの溶出量はTi-6Al-4V合金からのバナジウム溶出量より極めて少ないことがわかった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 小林郁夫: "歯科鋳造したチタン-ジルコニウム基合金の力学的特性" 歯科材料・器械. 14・3. 321-328 (1995)
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[Publications] 小林郁夫: "歯科鋳造した生体用Ti-6Al-7Nbと合金の鋳造性と力学的性質" 歯科材料・器械. 14・4. 406-413 (1995)
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[Publications] E.Kobayashi: "Mechanical properties of the binary titanium-zirconium alloys and their potential for biomedical materials" Journal of Biomedical Materials Research. 29・8. 943-950 (1995)
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[Publications] 土居 寿: "歯科鋳造したTi-6Al-7Nb合金の1%乳酸中におけるイオン溶出" 歯科材料・器械. 16・3. 182-186 (1997)
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[Publications] 土居 寿: "歯科鋳造したチタンの0.9%NaCl水溶液中における腐食疲労特性" 歯科材料・器械. 16・4. 310-315 (1997)