1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07807190
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大勝 貴子 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (10253890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山形 圭一郎 宮崎医科大学, 医学部・付属病院, 助手 (70220241)
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Keywords | 顎関節症患者 / 咀嚼筋活動 / 携帯型24時間筋電計 |
Research Abstract |
1.目的 顎関節症患者には口腔習癖を持つ者が多く,これによる咀嚼筋のアンバランスや緊張亢進が誘因の1つに挙げられている.そこで,携帯型24時間筋電計を用いて,顎関節症患者の日常的な咀嚼筋活動を解析することを目的とした. 2.対象と方法 対象は,歯学部学生から選んだ健常者3名と当科の顎関節症患者4名で,いずれも20代の女性とした. 対象に携帯型24時間筋電計を貸与し,平日の24時間の咬筋中央部の活動をデータレコーダに記録した.同時に生活記録表を手渡し,筋電計に付属したタイマーの時間と,食事,睡眠などの生活行動を記入させた.生活記録表をもとに,1日を食事,睡眠,その他の3つの時間に区分し,それぞれの長さを集計した. 筋電図の原波形を包絡線形成器にかけて平滑化してコンヒュータに取り込み,1個の波形を1回の筋活動としてその数を数えた.また,波形の強さを解析するため携帯型筋電計で記録できる最低電位をレベル1とし,対象毎の最大噛みしめ時の最大電位を求め,その1/4,1/2,3/4の波形の電位をそれぞれレベル2,3,4とした.そしてレベル別に波形の数を集計した. 3.結果と今後の展望 (1)食事時間の長さには健常者と顎関節症者で差がなかった.しかし,睡眠時間は顎関節症者で短かった. (2)食事時間における咬筋の活動回数は,顎関節症者が健常者より少なかった.逆に,その他の時間における活動回数は顎関節症患者が多かった. (3)レベル4の波形の分布の解析から,強い筋活動は健常者では食事時間以外には見られなかった.しかし,顎関節症患者では食事時間以外に強い筋活動があった. 今後は対象を増やして,顎関節症と日常的な咀嚼筋活動との関連について検討する予定である.
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