1997 Fiscal Year Annual Research Report
3Dアニメーションによる手話電子化辞書構築に関する研究
Project/Area Number |
07808040
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Research Institution | KOGAKUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
長嶋 祐二 工学院大学, 工学部, 助教授 (50138137)
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Keywords | 手話工学 / 電子化辞書 / 形態素 / 翻訳システム / アニメーション生成 / 手話 / 福祉工学 / マルチメディア |
Research Abstract |
本研究の目的は、手話の認識、アニメーションの自動生成などを考慮した電子化辞書システムを構築することである。 本年度は、3Dアニメーションによる電子化辞書システムの構築に関して、昨年度に引続き言語解析部、映像データベース部、画像生成部の機能別に検討を行い、インタラクティブなアニメーションシステムの構築を行った。 1.ろう者同士の対話実験から、手話発信者側の視線に関して、ポインティング作用として人称確定作用や代名詞空間提示が、想起として会話時の中間思考が、また手への視線として運動追随が確認された。これら重要な視線情報は、アニメーション生成のための記号化に役立たせた。 2.3D手話アニメーション生成では、昨年までの単語レベルの生成から、手話言語記述モデルをNVGSモデルに拡張することにより、超分節音素の表記を可能とし、文レベルでの生成を実現した。 3.手話画像データベースKOSIGN Ver.1の映像の曖昧さを回避し教育用辞書のための男女別、正面と左前の2台カメラモデルで、約1,100語彙からなる電子化辞書用画像データベースKOSIGN Ver.2の撮影を行った。 以上のように本年度研究目的および実施計画はほぼ達成された。また、これらの成果のうち、アニメーション自動生成に関しては、1998年1月18日(日)にNHKテレビのNEWS7にて紹介された。また、インターネットでのアニメーション伝達に関しては、3月に行われる電気学会のシンポジウムで発表する予定である。 また、計画最終年度のため、本研究計画全体から得られた成果の報告書を作成した。さらに、本研究の成果を論文にまとめる準備作業中である。
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[Publications] 長嶋祐二: "手話電子化辞書システムを用いたトータルコミュニケーション支援について" 電気学会全国大会シンポジウム. S12-2. S12-5-S12-8 (1997)
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[Publications] Kazuyuki KANDA: "A Proposal of the Standard Labeling System for JSL : Signdex V.1" 7th International Conference on Human-Computer Interaction (HCI97). 15-15 (1997)
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[Publications] Satoru KAMEI: "Development of Computerized dictionary for the World Wide Web" Proceedings of WWWDU (Work With Display Units) ´97. 77-78 (1997)
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[Publications] 亀井了: "ネットワーク対応型手話電子化辞書システム" 計測自動制御学会ヒューマンインタフェース部会第13回ヒューマンインタフェースシンポジウム論文集. 1424. 255-258 (1997)
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[Publications] 亀井了: "手話電子化辞書によるインターネット上のコミュニケーションに関する基礎的検討" 電子情報通信学会教育工学研究会. ET97-80. 67-70 (1997)
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[Publications] 長嶋祐二: "「高齢化社会に向けての福祉工学」特集号によせて" 電気学会論文誌A. 118. 199-199 (1998)