1995 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀古典写真および古典写真工芸品の保存・復元に関する研究
Project/Area Number |
07831009
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
久保 走一 東京工芸大学, 芸術学部, 教授 (80009216)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 明 東京工芸大学, 芸術学部, 講師
|
Keywords | 画像保存 / 画像復元 / 画像処理 / 濃度ヒストグラム / 画像劣化 / アレニウス法 / 古典写真 |
Research Abstract |
(1)平成7年度までの研究経過 古典写真プロセスの復元に関して、19世紀に作られた印画法を中心に、塩化銀紙、アルビューメンプリント、カリタイプリント、ゴムプリント、カーボンプリント、プラチナプリント、等主要プロセスについて復元が完了し、退行試験用印画およびテストチャートを作成した。 退行試験条件の設定についてアレニウス法による予測に基づいて、参照スケールを作成して現行国際規格による強制劣化方法との対応を完全なものとした。 退行試験条件を上記の対応によって簡便化することの可能性を見いだしたので、この新たな知見に基づいて、平成7年度末までに最適保存条件を決定すべく実験を続行中である。 (2)平成7年度の研究の評価 古典写真プロセスの復元には相当の熟練を必要とする部分があると考えられていた。これらは19世紀の英国・独仏等の出版物から予想されたが、本研究では、各プロセスの構成条件を定量化するとにより熟練を伴わずに客観的条件を整えることで、これら困難とされた古典プロセスの復元が可能となった。 また、従来アレニウス法による予測実験では長時間を要したが、簡便スケールを設定することによって複雑な手順を経ずに強制劣化結果を実際の年数に換算することが可能となった。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 久保走一: "Efect of Spatial Frequency on Equal- Luminave Point for the Mechanism of Shape from Shading" Optical Review. 2. (1995)
-
[Publications] 久保走一: "マイカ写真とサットンのパノラマカメラに関する考察" 日本写真芸術学会誌. 3. (1995)
-
[Publications] 久保走一: "「和紙・墨」写真の試み" 日本写真芸術学会年次大会. 1. (1995)
-
[Publications] 内藤 明: "電子静止画システム概況" 日本写真芸術学会誌. 3. (1995)
-
[Publications] 内藤 明: "デジタルフォトテクニック" 写真工業. 3. (1995)
-
[Publications] 内藤 明: "画像前線レポート" 写真工業. 53. (1995)