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1995 Fiscal Year Annual Research Report

平均場型位相振動子系における多分枝引き込みと位相空間構造

Research Project

Project/Area Number 07832017
Research InstitutionKyushu Institute of Technology

Principal Investigator

大同 寛明  九州工業大学, 工学部, 助教授 (70188465)

Keywords非線形振動子 / 振動子集団 / リミット・サイクル / 引き込み現象 / 非平衡相転移 / 大自由度力学系 / 位相モデル / 大域結合
Research Abstract

本研究では平均場型位相振動子系において発見された新奇な引き込み現象である多分枝引き込みの性質を調べた。2つの非線形振動子を結合してできる系のダイナミックスは、結合が弱くかつ固有振動数の違いが小さいとき、いわゆる位相モデルでよく記述できることが知られている。同じ条件下で多数の振動子がall-to-allの結合をしているときの振る舞いを記述するのが平均場型位相振動子系である。さて、結合強度がある閾値を越えるとこのような集団では引き込み転移が起こるが、これまで知られていた引き込みでは引き込まれる振動子の位相をその固有振動数の関数と見るとき、一価のもののみであった。多分枝引き込みとはこれが多価となるものをさす(J.Phys.A (London) 28,L151(1995))。この場合については、研究代表者が以前より発展させている秩序関数理論はさらに一般化する必要があり、未だ理論的(解析的)なアプローチは困難であるので、具体的なモデルについて数値シミュレーションを行った。その結果、現在までに、以下のような知見が得られた。
1.上のモデルは2つのパラメーターを含む。1つは固有振動数の分布の幅(実効的に結合強度をコントロールする)で、もう1つは結合関数の2次ハ-モニックスの強さである。この2つについて相図をえがき、多分枝引き込みが起こる領域を明らかにした。
2.多分枝引き込みにおいては莫大な数の微視的に異なる引き込み状態が位相空間に共存する。多数(数百)の初期条件にたいして引き込まれる振動子の状態(分枝の選択)がどのように変わるかを調べ、異なる引き込み状態の数Wの大きさを見積もった。
3.この見積もりにもとづき、多分枝引き込みの発現点近傍でのWおよび「引き込みのエントロピー」の振る舞いの予想をえた。

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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