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1995 Fiscal Year Annual Research Report

線維芽細胞の内皮細胞への分化による血管新生:lacZ導入による解析

Research Project

Project/Area Number 07833007
Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

藤原 隆  愛媛大学, 医学部, 助教授 (30036496)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 昆 和典  愛媛県立医療技術短期大学, 助教授 (40093926)
Keywords血管新生 / 創傷治癒 / 角膜 / 血管内皮細胞 / 線維芽細胞 / lacZ / 3T3 / マウス
Research Abstract

血管新生は、従来、既存の血管の内皮細胞の出芽によって起こると信じられ、今までこのメカニズムに従って多くの研究が行われてきた。しかし、このメカニズムでは説明できない現象が報告されるに至り、これに変わる新しいメカニズムが求められている。我々のウサギ耳窓法における新生血管の電子顕微鏡的観察の結果、線維芽細胞が血管外に出た赤血球を取り囲んでいることが明らかになり、「線維芽細胞の内皮細胞への分化」による血管新生が示唆された。本研究では、「線維芽細胞の内皮細胞への分化」をlacZ細胞標識法を用いて証明することを試みた。lacZには、細胞質で発現し細胞質全体を青く染色するものと、核移行シグナルを持ち核内で発現し核のみを青く染色するものがあるが、当初予定していた核lacZの調整が予定通りに進まなかったので、細胞質lacZを用いることとした。実験上注意しなければならないことは、標識した線維芽細胞の移植実験を行うため、移植に伴う拒絶反応を回避しなければならないことである。このため3T3線維芽細胞とBalb/cマウスの組み合わせを材料として用いた。lacZ遺伝子を導入した3T3線維芽細胞をBalb/cマウスの角膜ポケットに移植し、その後ポケットを瞬間接着剤により密封した。この後、血管新生を誘導するため、硝酸銀で角膜中央の径約1ミリメートルの大きさの範囲を1-2秒間焼灼した。2-3日すると血管が伸び始め、4-6日目には角膜ポケットの中程に達した。このとき、角膜の表面に軽く触れて出血させた。この後さらに2-3日後に組織の固定を行い、X-Galによる細胞化学的染色を施した。顕微鏡観察の結果、lacZにより細胞質が青く染色された内皮細胞が、極わずかであるが認めれれた。このことにより、3T3線維芽細胞が血管内皮細胞に分化する場合があることが示唆された。今後は、同じことを核lacZを用いて調べ、「線維芽細胞の内皮細胞への分化」をより確かなものとする必要があると考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 藤原 隆、昆 和典: "血管新生の形態的研究:特に線維芽細胞の内皮細胞への分化について" 臨床病理 臨時増刊 特集104号. (印刷中). (1996)

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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