1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07835002
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小柳 洽 岐阜大学, 工学部, 教授 (30025928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 裕市 岐阜大学, 工学部, 助教授 (20213449)
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Keywords | RC床版 / 補強 / 劣化 / 増厚工法 |
Research Abstract |
近時損傷が問題となっている道路橋RC床版について、その代表的な補修・補強である、裏面補強、上面増厚、D-RAPの3工法によるスラブを対象として、D-RAP工法を中心としてその静的ならびに載荷点変動の繰返し試験を行いスラブの損傷過程における力学特性の変化を明確にすると共に、補強後の再劣化過程の追跡を行い、各補強方法による再劣化過程の特徴とメカニズムとを検討することを目的とした本研究において、平成7年度に得られた主な結果を次に示す。 (1)鉄筋比が1%程度の道路橋スラブの1/2モデルの正方形スラブ(120×120×8.5cm)の静的中央点集中による載荷試験結果では、中央点の鉄筋降伏の開始は押抜きせん断による静的強度の約60〜70%程度であるとともに、その後の降伏域の進展状況が把握できた。 (2)移動点繰り返し載荷の劣化に及ぼす影響は定点繰り返しに比べて顕著であり、静的載荷の約90%の荷重レベルで破壊に至った。 (3)損傷床版にD-RAP工法による補強を行った場合には、損傷の無い場合の床版に対比して、剛性・耐力共に大きくなった。 (4)上面増し厚の場合の床版の補強効果は、床版の剛性をあげて鉄筋応力を減じるものであり、下面増し厚の場合は引張側の補強筋の増強の役割を果たすもので、両者の補強は機構的に異なるものであり、炭素繊維シートを用いて行った後者の押し抜きせん断に対する補強効果はD-RAP工法による前者に劣るものと考えられた。
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