1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07835002
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小柳 洽 岐阜大学, 工学部, 教授 (30025928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 裕市 岐阜大学, 工学部, 助教授 (20213449)
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Keywords | 鉄筋コンクリート / スラブ / 補強 / 劣化 / 増厚工法 / D-RAP |
Research Abstract |
道路橋RC床版は、交通荷重の増大に伴う劣化に加えて、設計荷重の増加改定に伴ってその補強が大きな問題となっている。劣化床版の補強には、大別して鋼板やカーボンシートを貼り付ける下面接着工法、下面に鉄筋を配置しショットクリートで仕上げる下面増厚工法、さらに上面に主として鋼繊維コンクリートを打設する上面増厚工法などがある。 本年度は、上面増厚工法として最近開発されたプレキャストパネルをエポキシ樹脂で接着するD-RAP工法を対象として、とくにこれを用いた引張補強について検討を行った。すなわち、カーボンシートを貼り付け引張り補強を行ったプレキャストパネルを2層に接着して、実スラブから切りだした実大寸法のはり供試体の最終段階にいたるまでの3等分点曲げ載荷試験によって、設計上の観点としてカーボンの目付け量とパネルのラップ長、また、施工上の観点としてカーボン位置とラップの方法に関する検討を行った。その結果、D-RAP工法は基本的には圧縮補強であるが、この工法によっても有効な引張り補強が可能なこと、パネルの配置はカーボンの向かい合わせ補強が有効なこと、本研究の範囲内での限界目付け量とラップ長が求められた。さらに、より一般化して、D-RAP補強による目付け量とパネルのラップ長を、補強の目的による期待される補強度から定めることを明らかにした。
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