1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07838037
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
安部 茂 帝京大学, 医学部, 助教授 (10125974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹生 茂 帝京大学, 医学部, 助手 (50266300)
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Keywords | 咀嚼 / 輸液 / Candida / 好中球 / 唾液 / ラクトフェリン / リゾチーム |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の3点にまとめられる。 1.咀嚼運動の効果の測定のためマウス飼育方法の検討 シクロホスファミドを200mg/kg投与することで、マクロファージ機能は低下しないが、好中球機能及び感染防御能の低下がみられた。マウスを固型飼料を与えずに通常のケージで個別飼育すると、マウスは糞食をしたり、ケージの縁などをかじり、その咀嚼運動を停止させることが難しいことがわかった。そこで、ロ-ト型で全体が曲面で縁がなく、糞が下に落ちる特殊ケージの製作をつづけている。 2.禁食及び、輸液の免疫能に与える効果 通常飼育マウスを用いて、固型飼料を与えず、高カロリー輸液を与えマウスの免疫能が、変化する様子を検討しているが、まだ一定の結論は得ていない。しかしながら、その研究の中で、輸液中のグルコースが、好中球機能を低下させること、その低下は、一部のアミノ酸で防止しうることを明らかにした(感染症誌投稿中)。したがって、咀嚼の効果を禁食マウスで検討するためには、輸液投与の条件に留意すべきことが明らかになった。 3.唾液の免疫制御効果 咀嚼運動に伴い唾液が分泌されるが、その唾液中には、リゾチーム、ラクトフェリンが含まれていた。ラクトフェリンが、好中球を活性化し、好中球の抗Candida活性を増強することを明らかにした。咀嚼の効果として、唾液の摂取を介する免疫調節もありうることが示唆された。
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