1995 Fiscal Year Annual Research Report
被虐待児童における心理社会的問題に関する基礎的研究-特にネグレクトを中心とした検討-
Project/Area Number |
07851019
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
東條 光彦 千葉大学, 保健管理センター, 文部教官講師 (70241982)
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Keywords | 児童虐待 / ネグレクト / 行動分析 / 発達分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は,被虐待児童-特に保護の怠慢および放棄を受けている,いわゆるネグレクトの症例について,その心理社会的行動特性について明らかにすることであった。ネグレクトは,主として児童福祉機関において取り扱われるため,本年度は首都圏の当該機関に依頼,症例の蓄積に努めてきた。 その結果,本研究の範疇に入ると考えうる症例はおよそ30例あり,準ネグレクトと判断して良いと思われる例がおよそ40例あった。これまでのところ,ネグレクトの行動特性としては,過剰行動,衝動統制の未成熟などが認められており,従来虐待児童の特性として指摘されていた行動および情緒表出の抑制傾向とは対極をなす結果となっている。
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