1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07855059
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
風間 基樹 東北大学, 工学部, 助教授 (20261597)
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Keywords | セン断 / 地震 / 土の動的変形特性 / くり返し試験 / 振動実験 / 高振動数 |
Research Abstract |
深さ方向に設置した加速度及び変位計のデータから、土層に作用した慣性力とせん断ひずみの時刻歴を推定する方法を詳しく検討した。その結果、実験や地震観測に要求されるセンサーの精度や設置間隔を明らかにした。 上記の方法を用いて、せん断リング土槽を用いた振動実験結果を解析し、100Hzまでの振動数領域での乾燥砂の動的変形特性を検討し、従来の低振動数領域における要素試験結果と比較検討した。その結果、振動実験から求めたらせん断剛性は従来の要素試験から求めたものより若干小さめの値となった。また、振動実験から求められた減衰定数は従来の要素試験から求めたものより若干大きめの値を観測した。 三軸セルを改良し、高振動数下の繰り返し単純せん断試験を実施した。検討の対象としたのは、兵庫県南部地震における神戸ポートアイランドの沖積粘土層の動的変形特性である。試験に用いた試料は、ポートアイランドの沖積粘土層と同じ層序を持つ神戸六甲アイランドでサンプリングされた沖積粘土である。この粘土に、神戸ポートアイランドで観測された地震記録を用いて推定したせん断応力の時刻歴を載荷した。単純せん断試験は、排水条件や載荷速度を変化させて行った。その結果、非排水条件下で、ひずみ速度が大きいほど粘土のせん断剛性も大きくなることを明らかにした。このことは、粘性土は同じ応力を与えても、載荷速度が小さいほど応答変形が大きくなることを示している。また、この結論は、同程度の最大加速度が作用した釧路沖地震、三陸はるか沖地震、兵庫県南部地震の中で、低い振動数が卓越した兵庫県南部地震の被害が突出していることとも整合するものである。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 風間基樹、他: "遠心力振動実験から求めた軟弱粘土層の応力-ひずみ関係" 第30回土質工学研究発表会. 931-932 (1995)
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[Publications] 風間基樹 他: "神戸ポートアイランドの鉛直アレーラータを用いた兵庫県南部地震における地盤の応力-ひずみ関係の推定" 第23回地震工学研究発表会. 185-188 (1995)
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[Publications] Kazama et. al: "Stress-strain velatuinship of sandy soils directly obtaied from 1-Dimeusional centrifage shaking Table Tests" Proc. of IS/Tokyo 95. 2. 711-716 (1995)
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[Publications] 風間基樹、他: "遠心力振動実験から求めた砂地盤の応力-ひずみ関係" 土木学会論文集. (III部門、印刷中). 10-113 (1996)