1995 Fiscal Year Annual Research Report
マウス胚の器官形成初期におけるBMP(骨形成蛋白質)関連遺伝子群の発現解析
Project/Area Number |
07857002
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加納 安彦 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (50252292)
|
Keywords | マウス / 形態形成 / differential display / 遺伝子発現 / BMP / stathmin |
Research Abstract |
Differential display法により骨形成因子(BMP)と高い相同性を示す新たな遺伝子、また細胞周期の調節に関与していることが知られているstathminが、マウス胎生8日目のわずかな発生に進行に伴って誘導されことを見いだした。そこで、器官形成初期を中心として、発生過程における新しいBMP関連遺伝子及びstathminの発現パターンの時間的・空間的変化を検討し、各々の器官形成における役割について考察した。 1.遺伝子の部分配列は、プラスミドベクター(pGEM-T)を用いてクローニングし、塩基配列の決定、及びin situハイブリダイゼーション用のプローブ作製に用いた。 2.マウス胎生7.5日から11.5日にかけての形態形成期を中心に、whole-mount-in situハイブリダイゼーション法により空間的発現パターンを観察し、発生の進行に伴う変化を比較検討したが、新しいBMP関連遺伝子については、特異的は発現パターンを確認することはできなかった。 3.Stathminは、胎生9.5日において、三叉神経節、顔面・内耳神経節、副神経で発現が検出された。胎生10.5日ではこれらの神経節でのシグナルは減少し、一方交感神経節での発現が検出された。 4.Stathminは胎生期での発現の詳細に関する報告てはなく、神経系の形成初期にあたる胎生9.5-10.5日において三叉神経節、顔面・内耳神経節で特に強い発現が確認されたことで、知覚神経系の分化に何らかの特別の役割を果たしている可能性がある。
|
Research Products
(1 results)