1995 Fiscal Year Annual Research Report
認知機能を要する運動課題における小脳皮質と小脳核の神経活動
Project/Area Number |
07858094
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
虫明 元 東北大学, 医学部, 助手 (80219849)
|
Keywords | 神経生理学 / 随意運動 / 眼球運動 / 小脳 / サル |
Research Abstract |
本年度は、計画書に基づいて、日本サルを訓練し、眼球運動としてサッカード課題、上肢の運動として到達運動課題をそれぞれ単独、または同時に行わせた。また同時に課題遂行中に皮質内微小電気刺激(を行った。この課題の遂行中に、まず最初に小脳や、基底核から投射を受けていると考えられる運動関連領野の神経活動を調べた。本年度は、特に補足眼野(SEF)、前頭眼野(FEF)の比較を中心に行った。現在までの記録されたデータは、各領域は、この課題に特徴的な応答を示す。眼球運動関連活動、上肢の運動関連活動の基本的な活動以外に、両者の協調運動に選択的なもの、また眼球運動を伴わない上肢の運動に特異的な活動など、種々の活動パターンが発見されてきた。このような選択的な活動はSEFに特徴的であった。またto各運動関連領野の機能を知る上で重要な手掛かりになり、またこれらのデータを参考にして小脳内で神経活動と比較検討を行いたい。それにより、視覚誘導性の上肢の到達運動における、眼球運動と上肢の運動がどのように協調され、また各中枢の運動関連領野がどのようにEYE-HAND CO-ORDINATIONに関与するかが解明できよう。今後は眼球運動システムと上肢の運動制御システムがどのように相互に関係しあうかを調べる必要があろう。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 虫明 元、丹治 順: "行動の発現と運動のプログラミング" 計測と制御. 33. 255-262 (1994)
-
[Publications] 嶋 啓節、虫明 元、丹治 順: "Supplementary motor area" モダンコンセプト神経内科. 4. 12-14 (1994)
-
[Publications] Hajime Mushiake: "Neuronal activities of cerebellar dentate and globus pallidus during visually and internally guided sequential motor task compared with PM and SMA" Neuroscience Research Supple. 19. S13- (1994)
-
[Publications] 虫明 元: "基底核、小脳と大脳皮質の機能連関" 神経研究の進歩. 39. 279-289 (1995)
-
[Publications] Fujii N, Mushiake H. Tamai M and Tanji J.: "Microstimulation of the supplementary eye field during saccade preparation" Neuroreport. 6. 2565-2568 (1995)
-
[Publications] Mushiake, H.., and Strick, P. L: "Pallidal neuron activity during sequential arm movements" J. Neurophysiol.74. 2754-2758 (1995)