2008 Fiscal Year Annual Research Report
ホスラクトマイシン類の効率的な合成法の確立と医薬品開発につながる誘導体の合成
Project/Area Number |
07F07060
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 雄一 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NURUZZAMAN Mohammad 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ホスラクトマイシン / プロテインホスファターゼ / 不斉ジオール化 / キレーションコントロール / アセチレンケトン / 不斉還元 / プロパルギルアルコール / エステルエノレートの分子内アルキル化反応 |
Research Abstract |
ホスラクトマイシン類は高選択的にプロテインホスファターゼ2A(PP2A)を阻害し,一方では抗腫瘍活性や抗菌活性を示すため,次世代の医薬品開発のリード化合物として大いに期待されている。平成20年度の研究ではホスラクトマイシン類のうち,6員環部分にn-C_7H_<15>CO_2基を有するPLMI-jの合成を行った。まず,前年度開発した方法を用いて右側末端(C12,13)にアセチレン基をもつC1-C13中間体を合成した。つぎに,右側部分に相当する6員環パート3-ICH=CH-c-C_6H_<10>-OCOC_7H_<15>をキニン酸から出発して合成した。この方法はDiels-Alder反応を用いる従来方よりステップが短かく,かつ合成した6員環パートの対掌体過剰率は100% eeでり,従来法より優れた合成法であると言える。つぎに,薗頭反応を用いて両パートをカップリングさせた。左側のラクトン環を構築し,シリル基をすべて外してトリオールにし,エンイン部分をZn-Cuを用いて還元してシス,シス-ジエンをもつ中間体にに変換した。PLMI-jに必要な窒素原子をHN(COOCH_2CH=CH_2)_2を用いる光延反応を使って導入した。その後,C9-OHのPMB保護基を外して,そこにリン酸基(PO(OCH_2CH=CH_2)_2))を導入した。最後のステップはPd触媒と還元剤を用いる脱保護であるが,簡単な基質を使って最適条件を探索した。その結果,Pd触媒としてはPdCl_2(PPh_3)_2よりもPd(PPh_3)_4が優れ,還元剤としてn-Bu_3SnHよりもHCO_2H/RNH_2を用いる方が後処理が容易であった。こうして見つけた反応条件を実際の化合物に適応し,PLMI-jを収率よく得た。本研究により,6員環部分にエステル基をもつホスラクトマイシン類の合成法が確立したと言える。今後,n-C_7H_<15>CO_2基以外のRCO_2基をもつホスラクトマイシン類をいくつか合成する。また,本法の特長を明らかにしていく。
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