2008 Fiscal Year Annual Research Report
一次元ナノ構造体を利用した電界効果トランジスタによるオンチップバイオセンサ構築
Project/Area Number |
07F07072
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
逢坂 哲彌 Waseda University, 理工学術院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SANGARAJU Shanmugam 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
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Keywords | マグネタイト / ナノ粒子 / 生体ポリアミン / ナノロッド / センサ |
Research Abstract |
バイオおよび医療分野で用いられるオンチップバイオセンサ等へのナノ粒子の適用を目的として、スペルミンやスペルミジンなどの生物由来のポリアミンを利用したマグネタイト(Fe_3O_4)ナノ粒子の新規合成手法の開発を行ってきた。前年度に新しい合成ルートを開発したマグネタイト(Fe_3O_4)ナノ粒子、及びレピドクロサイト(γ-FeOOH)ナノロッドの2つを中心にして、ナノ構造体の主要成分となる材料、合成条件、及びナノ構造体の形状等の選定と評価を進めた。ナノ構造体の形状制御に関する検討として、形状に影響を及ぼすと予想される合成条件の各種パラメータを変化させた。特に反応温度を40℃から70℃に上げるに従って、マグネタイトナノテトラポッド、ナノロッド、及びナノ粒子が反応温度によって観測され、温度によるナノ構造制御の可能性を示した。合成された磁性ナノ構造体の諸特性の評価(構造、磁気特性、プロセス適合性)を行った。生成物の磁気特性は形態、結晶性、及びアモルファスのオキシ水酸化物の存在に依存していた。透過型電子顕微鏡(TEM)による形状の観察、及び電子線回折、X線回折装置(XRD)による結晶構造解析などによって、レピドクロサイトナノロッドは高アスペクト比(=70)を示し、いくつかの単結晶性ナノロッドの束からなることが分かった。また、室温で超常磁性を示すことが示唆された。前年度にマグネタイトナノ粒子が良好な生体適合性と水中分散性を有することが示された。それを利用したドラッグデリバリーシステム等の生体への応用の検討として、乳癌細胞と静脈内皮細胞への磁性ナノ粒子の取り込みに対する細胞表面電荷および形状の影響を研究した。今後は磁性ナノ粒子の構造制御技術を、DNAセンサ等の電気化学的センサに応用することを検討する。
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