2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07088
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
二宮 善彦 Chubu University, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PENG X. 中部大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | オゾン / マイクロバブル / 炭素系触媒 / 染料 / ラジカル補足剤 / オゾン酸化 / 脱色 |
Research Abstract |
オゾン/炭素系触媒共存下において、有機化合物中の共役結合およびベンゼン環の開裂がおこり、有機化合物を分解できることを予備的な実験で確認した。本反応は、液相オゾンによる直接酸化とともに触媒表面における有機物の酸化が行われている。そこで初年度では、赤色染料や安息香酸などをモデル物質として分解実験を行い、上記の反応メカニズムを確認する実験を実施した。また、オゾンガスを効率よく水溶液に溶解させる方法についても検討した。本年度の実験で下記のことが明らかになった。 1.内容積500mLのガラス容器に赤色染料や安息香酸をいれ、4種類の炭素系触媒による吸着実験を行った。吸着時においては、溶液の濃度変化のみがおこり、分解生成物が発生しないことを確かめた。 2.上記条件で、溶液にオゾンのみを添加すると、有機物がわずかに分解し、pHの低下が認められた。 3.オゾン/炭素系触媒共存下では、pHが3〜4前後まで低下し、有機酸が発生していることを確認した。酢酸、ギ酸、マレイン酸などの有機酸が発生することを、高速液体ガスクロマトグラフィー(HPLC)で確認した 4.触媒物性の影響を検討するため、酸性触媒(IPおよびSA)および塩基性触媒(GBおよびS)を選び、染料の吸着・分解特性を検討した。塩基性触媒の方が酸性触媒に比べて分解速度が速いことを確認した。そこで、吸着やラジカルに関係する素反応過程を分離するため、ラジカル捕捉剤を添加し、オゾンによる正味の反応速度を求めたところ、活性炭触媒によってオゾンの分解速度が異なることを明らかにした。
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