2008 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノチューブの光非線形性を用いたモード同期レーザおよび光デバイスの研究
Project/Area Number |
07F07095
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 真司 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MARTINEZ Amos 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | カーボンナノチューブ / 光ファイバレーザ / PMMA / モード同期 / 短パルス発生 |
Research Abstract |
本研究は、カーボンナノチューブの光非線形性を利用して、種々のレーザシステムによ広い波長範囲での受動モード同期短パルスレーザの実現を目指すとともに、カーボンナノチューブによる新規な光デバイスの探求を行うものである。 受動モード同期光ファイバレーザはフェムト秒領域の短パルスを容易に発生させることができ、光通信用光源のみならず、光計測や加工用光源として近年注目を集めている。受動モード同期光ファイバレーザにおいて短パルスを発生させるためにほ、高速なモード同期素子を用いる必要がある。我々のグループでは、小型かつ高速な可飽和吸収素子であるカーボンナノチューブを用いた受動モード同期光ファイバレーザの研究を進めている。カーボンナノチューブは特に、小型のモード同期光ファイバレーザを構成するのに適している。 本年度は、カーボンナノチューブをドープしたポリマーを慶應大学と共同で開発し、その光ファイバ化に世界で初めて成功してモード同期光ファイバレーザへ応用した。また英国Aston Universityにおいてフェムト秒光パルスを用いて加工されたマイクロチャネル/スロット光ファイバにカーボンナノチューブを充填させ、モード同期光ファイバレーザへ応用することに成功し、さらにその3次非線形性を利用した全光型波長変換器の実現にも世界で初めて成功している。さらに、韓国KISTとの共同研究として、カーボンナノチューブの電気光学特性を利用した光デバイスの基礎的な検討も行っている。
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