2007 Fiscal Year Annual Research Report
緑茶成分カテキン単独又はアンチモン剤併用によるリーシュマニア症治療薬の開発
Project/Area Number |
07F07202
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
橋口 義久 Kochi University, 医学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BARROSO Paola Andrea 高知大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Keywords | リーシュマニア原虫 / プロマスチゴート / アマスチゴート / J774.1マウスマクロファージ / カテキン分画 / ポリフェノールE / アンチモン剤 / 抗リーシュマニア原虫活性 |
Research Abstract |
研究目的:リーシュマニア症治療薬としての緑茶成分カテキンの有効性について検討する。また、同症の第一選択薬であるアンチモン剤との併用効果についても検討する。研究実施計画:緑茶成分カテキンの抗リーシュマニア原虫効果を検討するため、Leishmania (Leishmania) amazonensis及びL.(Viannia) braziliensisのプロマスチゴート及びJ774.1マウスマクロファージ寄生アマスチゴートを用いてIn vitroでAssayを行なった。研究内容:1)プロマシチゴートに対して、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート及びポリフェノールE(PE)の全てが上記2種原虫に対して抗リーシュマニア活性を示した。一方、リーシュマニア症の第一選択薬であるアンチモン剤Meglumine antimoniate (MA)はプロマシチゴートに対し、1000μg/ml以下では抗原虫効果を示さなかった。PEとMAのマクロファージ内アマスチゴートに対する薬効Assayでは、両者に対するSelectivity Index Ratio (SIR)は1以上となり、PE及びMAは原虫よりも宿主細胞(J774.1)に対して、より毒性が高いことが示唆された。研究の意義・重要性:緑茶カテキン分画及びポリフェノールEがリーシュマニア原虫のプロマシチゴート及びJ774.1マウスマクロファージ内アマスチゴートに対して抗原虫作用を示すことを証明した意義は大きい。また、これらの分画とMAとの併用により、MAの副作用を軽減できる可能性を示唆した点で、将来の本症治療法改善が期待される点でも重要な知見を提供した。
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