2007 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular Mechanism for Generation of Antibody-producing Memory Lymphocytes
Project/Area Number |
07F07204
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本庶 佑 Kyoto University, 医学研究科, 客員教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
QIN Hong yan 京都大学, 医学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | AID / 免疫記憶 / Bリンパ球 / 胚中心 |
Research Abstract |
Activation-lnduced Cytidine Deaminase(AID)は、抗体遺伝子のクラススイッチ(CSR)及び体細胞突然変異(SHM)に必須の分子でその発現は活性化Bリンパ球特異的である。本研究ではAIDプロモーター制御下にCre及びヒトCD2を発現するAID-Creマウスを用いて、活性化〜活性化後のB細胞集団を可視化分離し、その性状を明らかとする。更にCSRとSHMの免疫記憶獲得への寄与を明らかとする。そのため本年度は: 1)AID-CreマウスとR26R(Cre発現依存的にLacZを発現するレポーターマウス)マウスを掛け合わせ、AID-Cre依存的にB細胞がLacZ陽性になるAID-Cre/R26Rマウスを作出した。更にAIDノックアウトに掛け合わせSHMとCSRを起こさないAID-Cre/R26R/AIDkoラインも樹立した。 2)上記マウスの一次及び二次リンパ組織細胞をFDGを用いてLacZ陽性細胞をフローサイトメーターで解析し、以下の知見を得ている。 (ア)hCD2の発現は胚中心B細胞マーカーと良く相関しそれ以外での強い発現は認めらなかった。これは、既知のAID発現パターンと良く一致し、よってAID-CreマウスはAID発現を正確に反映すると考えられる。 (イ)hCD2陰性LacZ陽性のB細胞集団が種々の二次リンパ組織に認められた。 (ウ)パイエル盤の解析からAIDkoのバックグラウンドにのみ認められる胚中心B細胞亜集団が存在する事を明らかにした。これは、SHMやCSRが起こらない事が胚中心反応に何らかの影響を及ぼしている事を示唆する。 (エ)hCD2とLacZの発現により分離したパイエル盤B細胞集団からRNAを抽出し、Affymetrix社のGene chipを用いて転写産物の網羅的な解析を行なっている。
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