2007 Fiscal Year Annual Research Report
ニホンザルの文化-石遊びに関する飼育下の実験と長期に渡る野外研究
Project/Area Number |
07F07421
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
M.A. Huffman Kyoto University, 霊長類研究所, 准教授 (10335242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LECA Jean-Baptiste 京都大学, 霊長類研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 文化的行動 / Culture / ニホンザル / 石遊び / 伝播 / Behavioral transmission / 行動実験 / 野外観察 |
Research Abstract |
本研究は19年11月から実施しているため、研究実績はまだ予備段階ではあるが、必要な機器類を買い揃え、霊長類研究所のニホンザル飼育群3つを選んで予備観察を開始した。現時点では、3群(高浜群、RRS岡崎群、RRS育成舎#3)において、約100時間のビデオによる行動観察を記録した。信頼度の高いデータベースはまだ取得していないが、予備結果としては、予めに予測していた様に、石遊びの伝播は社会的な刺激によって引き起こされていることを裏付ける観察はいくつもできた。要するに、集団内にある個体が石遊びをし始めると、後に周りの多くの個体も石遊びを始めるということである。行動実験と野外調査の準備を進めると同時に、研究代表者と分担者が1991年から取得したデータベースに基づいて、5つの論文をしあげた(下記参照)。さらに、今までに得られた成果を6月と8月に開催される国際学術大会(20th Annual Meeting of the Human Behavior and Evolution Society(to be held June 4-8,2008 at Kyoto,Japan),XXII Congress of the International Primatological Society(August 3-8,2008,Edinburgh,Scotland)において発表することになった。なお、現在この研究プロジェクト内容と成果の詳細について紹介するWebページが作成中である。
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