2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07558
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
越崎 直人 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 界面ナノアーキテクトニクス研究センター, 研究チーム長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GAO Shuyan 独立行政法人産業技術総合研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノコンポジット / 金ナノ粒子 / アルミナマトリックス / 分子電導 / 表面プラズモン共鳴 / 超高密度分散 / センサ / 溶媒安定性 |
Research Abstract |
さまざまなナノ材料が盛んに研究されてきているが、そのサイズ故の取り扱いの困難さという問題点がある。ナノスケールの機能をミクロンスケールの使いやすい大きさで利用するナノコンポジットやナノインターコネクト構造は、このような問題点を克服する重要なアプローチである。本研究では、ナノコンポジット中の分散ナノ粒子が相互につながる寸前の状態あるいはインターコネクト状態の繋がりが切れる寸前の状態を作製する技術を確立し、その構造に起因した特異な現象を明らかにすることを目標に研究を進めた。また、このようなインターコネクト構造の新しい利用方法として、分子の電導性を利用したセンサや分子の光学スペクトルの高感度検出の可能性についても検討を開始した。まず初めに、同時スパッタ法により金ナノ粒子が大量にAl_2O_3マトリックス中に分散したナノコンポジット薄膜を作製し、この薄膜が水中や各種有機溶媒中で安定であることを確認した。この時、金ナノ粒子の含有率を可能な限り大きくすることで、インターコネクト寸前の状況をどのように作り出すことが可能かについて検討し、従来法と比べて倍以上の金ナノ粒子を分散したナノコンポジット薄膜を調製することができるようになった。また、このようにして得られたナノコンポジット薄膜の導電性測定を測定した結果、このように大量に金ナノ粒子が分散した系でも絶縁性を示すことを確認した。現在これにセンサ機能を持つ分子を固定化することにより分子機能センサ素子の開発を目指した実験を進めている。
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