2008 Fiscal Year Annual Research Report
空間多重を導入してリンク容量を向上した無線マルチホップ仮想セルラーネットワークの研究
Project/Area Number |
07F07790
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安達 文幸 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SALMA Ait Fares 東北大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 移動無線ネットワーク / マルチホップ / バーチャルセルラーネットワーク / 適応アンテナアレー / 空間分割多重アクセス / 協調ダイバーシチ |
Research Abstract |
次世代無線通信ネットワークでは超高速パケットサービスの提供が期待されているが,送信電力は無線伝送レートに比例して増大するという大きな問題がある.そのため,現在のセルラーネットワークの無線セル内に多数の中継用無線ポートを分散配置し,マルチホップにより中央ポートに信号を転送するバーチャルセルラーネットワーク(VCN)が提案されている.ところで,利用できる周波数帯域には制限があるから,周波数利用効率を高くするためには同一周波数をセル内のマルチホップルートで繰り返し利用しなければならない.これにより大きな同一周波干渉(CCI)が発生してしまう.マルチホップVCNの技術課題はCCIの効果的な抑圧である.本研究期間では,2ホップVCNを対象に,適応アンテナアレー(AAA)を用いる空間分割多重アクセス(SDMA)を導入してCCIを抑圧する課題に取り組んだ.下記の研究成果が得られた. 1.2ホップVCNにおいて,複数の中継無線ポート間で受信情報を交換することにより,中継無線ポートでの受信信号対雑音電力比(SNR)を向上し,中継局で送信AAAを行い,受信局で最大比合成受信する協調中継伝送法を提案した. 2.上記2ホップ中継における,受信SNRを最大とする送信AAAアンテナ重み,受信アンテナ重みを理論的に導出し,ビット誤り率(BER)特性を計算機シミュレーションにより求め,従来法に比べ良好なBER特性が得られることを明らかにした.さらに中継局の最適配置を明らかにした.
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