2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07F07804
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小野 薫 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
OTTO Van Koert 北海道大学, 大学院・理学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 接触トポロジー / open book構造 / 接触ホモロジー / Legendre絡み目 / Stein多様体 / 手術 |
Research Abstract |
北京大学のファン・ディン教授を訪れ、5次元接触多様体をopen book構造の立場から研究するプロジェクトを始めた。Giroux氏によれば、接触構造を支持するopen book構造で各ページがコンパクトStein多様体となるものの存在は分かる。コンパクトStein多様体はLegendrian結び目図式により表現できるので、その図式の変形を通して、5次元接触多様体のKirby変形の類似が得られると期待される。例えば1-ハンドルなしで自明なモノドロミーを持つ場合の接触構造と両立するopen book構造の分類が可能だろう。この方法で、与えられた接触多様体が同型であることの判定に使えることが出来るかもしれない。今まで接触ホモロジーなどの進展で接触多様体を区別する議論は色々なされているがそれを補うこととなればよいと考えている。 線形化された接触ホモロジーについて種々の手術の前後でどのような関係があるかをFrederic Bourgeois氏と共同研究している。例えば、連結和についてはそれらをつなぐ完全系列がある。Subcritical手術と呼ばれるものについては、困難があるが、指数が正の性質を持つ場合にはそれらを乗り越える議論を完成させた。 接触多様体をDarboux球体という標準的なモデルいくつで覆うことができるかその最小数の研究をChekanov,Schlenk両氏と共同で行った。3次元閉接触多様体の場合には最小数の決定ができ、また一般次元でもその最小数は次元プラス1を超えないことが分かった。
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