2008 Fiscal Year Annual Research Report
電気泳動堆積による生体活性有機高分子複合材料の開発
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07J00342
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藪塚 武史 Kyoto University, エネルギー科学研究科, 特別研究員(DC1) (20574015)
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Keywords | アパタイト核 / 生体活性 / 骨補填材料 / アルミナ / 電気泳動堆積 / ステンレス / 有機高分子材料 / アパタイトマイクロカプセル |
Research Abstract |
ヒトの体液とほぼ同じ無機イオン濃度を有する擬似体液(SBF)のpHと温度を変化させ、SBF中に微小なアパタイト核を生成した。このアパタイト核は、SBF中で高活性にアパタイトを誘起する。本研究では、アパタイト核をアルミナの多孔質基材中に電気泳動堆積することで、アルミナの有する高い強度とアパタイト核の有する高い生体活性を併せ持つバイオマテリアルの開発に成功した。また、SBF中に析出させて得られるアパタイト核を各種生体材料へ応用する研究も並行して進めた。ステンレスの多孔質基材の細孔内にアパタイト核を析出させることで、ステンレスの有する高い強度とアパタイト核の有する高い生体活性を併せ持つバイオマテリアルの開発に成功した。また、アパタイト核を無機バインダーに分散し、ポリエチレンテレフタレート(PET)基板上に塗布することで、柔軟性を有する有機高分子材料に生体活性を付与することに成功した。さらに、シリカゲル微小球の細孔内にアパタイト核を析出し、SBF中でアパタイトを成長させることにより、シリカゲル微小球の球状を保ったまま、アパタイトの針状結晶でシリカゲル微小球を完全に被覆することで、ドラッグデリバリーアパタイトマイクロカプセルの作成に成功した。以上の研究成果を2編の論文発表、並びに、8th World Biomaterials Congress、21th International Symposium on Ceramics in Medicine、および日本バイオマテリアル学会シンポジウム2008において、口頭あるいはポスター発表を行った。
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Research Products
(7 results)