2007 Fiscal Year Annual Research Report
社会構成主義的アプローチによるメディア、リテラシー教育の開発
Project/Area Number |
07J00604
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石田 喜美 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | メディア・リテラシー / 国語教育 / 美術館 / 鑑賞者支援 / 学習者 / フィールドワーク / 鑑堂教育 / 意味生成 |
Research Abstract |
本年度は(1)理論研究と(2)調査研究を行った。理論研究としては、これまでのメディア・リテラシー教育における前提を相対的に捉えた上で、新しい社会に向けてあるべきメディア・リテラシー概念を理論的に検討し、これを研究論文として発表した。これによって、従来とは異なる「メディア・リテラシー」という概念の具体的な特徴を明らかにした。また、このようなメディア・リテラシー概念に基づく調査研究を行うことで、学習者が自らメディア実践を行い、そのメディア実践を意味づけ、その意味を言語化するプロセスを明らかにした。具体的には、4月まで、水戸芸術館現代美術センター・教育プログラム「高校生ウィーク」にボランティア・スタッフとして参加し、フィールドワーク調査を行い、本年度まで行ったフィールドワークの調査に基づいた研究論文を発表した。この調査研究では、「高校生ウィーク」のカフェ・プログラムにおいて、「いま・ここ」で生じている参加者の相互行為に焦点をあて、フィールドにおいて生じている、メディア・テクストの意味生成のプロセスを明らかにした。またこの調査に基づいて、新たなメディア・リテラシー教育のための教育プログラムを7月から11月にかけて企画し、この企画を平成19年12月から平成19年3月にかけて実施するとともに、この教育プログラムの成果についての調査・分析を行った。また、今年度以前から行ってきた研究の成果を学会発表・投稿論文で発表を行うとともに、これまでに行ってきた理論研究・調査研究についての研究成果をまとめ、学位論文を完成させた。
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