2009 Fiscal Year Annual Research Report
第一世代星の自転磁場重力崩壊とニュートリノ・重力波の放出
Project/Area Number |
07J02762
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
諏訪 雄大 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 第一世代星 / 重力崩壊 / 超新星爆発 / ガンマ線バースト / 重力波 / ニュートリノ |
Research Abstract |
140億年の宇宙の歴史の中で、最初に天体が生まれたのは、宇宙誕生から1億年の頃だったと考えられている。すばるなどの大型望遠鏡による最近の観測で、宇宙誕生から10億年頃の宇宙の様子がとらえられるようになってきた。そこでは、すでに銀河が誕生していることが分かっている。一方、宇宙背景放射から知ることのできる宇宙年齢40万年頃の宇宙は、温度は高いが物質は極めて一様であり、天体のような構造は存在しない。したがって、宇宙年齢40万年から1億年の時代に宇宙で最初の天体(第一世代星)が形成されたということになる。 本研究員はこのような第一世代星の末期の瞬間である重力崩壊について研究を進めている。第一世代星は現在の天体と比べて非常に質量が大きかったということが示唆されている。このことによって、第一世代星の進化は通常の星と大きく異なるということが分かっており、特に進化の最終段階である重力崩壊は、その巨大な質量により非常に激しいものとなることが予想される。しかしながら、その重力崩壊の際にどのような現象が起こるのかはあまり調べられてこなかった。特に、21世紀になって注目を浴びている重力崩壊における多次元の効果を取り入れている研究は皆無と言ってよく、第一世代星の重力崩壊はこれまで分かっていることはほとんどないと言って過言ではなかった。 今年度は特に、第一世代星が起こす高エネルギー天体現象に着目して研究を行った。具体的には、ガンマ線バーストの観測可能性を検証した。初代星はその最期にガンマ線バーストと呼ばれる爆発現象を起こすことが期待されているが、そういったガンマ線バーストが起こった際に重力波ではどのように観測されるのか、を計算し、将来観測計画での観測可能性を検討した(論文[1])。また、数値シミュレーションを用いて、初代星が起こしうる超新星爆発の研究も進めた。
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Research Products
(10 results)