2008 Fiscal Year Annual Research Report
アゲハ幼虫の擬態紋様形成を制御する分子機構の網羅的解析
Project/Area Number |
07J03511
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
二橋 亮 National Institute of Agrobiological Sciences, 昆虫ゲノム研究・情報解析ユニット, 特別研究員(PD)
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Keywords | アゲハ / マイクロアレイ / ESTデータベース / 擬態紋様形成 / カイコ / 体色突然変異 |
Research Abstract |
ナミアゲハ幼虫皮膚の擬態紋様に関わる遺伝子を網羅的に探索するために、昨年度作製したESTデータベースなどを基に、ナミアゲハ3,973遺伝子、シロオビアゲハ4,615遺伝子、およびキアゲハ12遺伝子の計8,600遺伝子について、1つの遺伝子につき2種のユニークな60-mer配列を計15,208個配置したアゲハオリゴアレイ(Agilent社製,8x15K)を作成した。紋様ごとに3齢幼虫(鳥のフン紋様の白い部分と黒い部分)と4齢幼虫(胸部目玉紋様、胸部紋様のない部分、腹部V字紋様、腹部の紋様のない部分)から脱皮期の複数のタイミングでRNA抽出して比較を行った結果、(1)それぞれの紋様間で発現量に差があった遺伝子、(2)3齢と4齢で発現量に差があった遺伝子、(3)脱皮期の時間によって発現量が変化した遺伝子の候補を多数得ることに成功した。紋様に関わる候補遺伝子について、in situ hybridizationで発現解析を行ったところ、黒色部で強く発現する遺伝子、眼状紋を取り囲むように発現する遺伝子、スポット状の紋様で発現する遺伝子など紋様に関わる新規遺伝子が多数得られ、その中には他の生物に相同性の見られない遺伝子も複数含まれていた。 さらに、カイコの3つの体色突然変異体(ch,so,ro)の原因遺伝子が、いずれもメラニン合成に関わるyellow,ebony,tan遺伝子であることを明らかにし、yellowとebonyの結果についてはGenetics誌に発表した。
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[Journal Article] yellow and ebony are the responsible genes for the larval color mutants of the silkworm Bombyx mori2008
Author(s)
Futahashi R., Sato J., Meng Y., Okamoto S., Daimon T., Yamamoto K., Suetsugu Y., Narukawa J., Takahashi H., Banno Y., Katsuma S., Shimada T., Mita K., Fujiwara H.
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Journal Title
Genetics 180
Pages: 1995-2005
Peer Reviewed
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