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2007 Fiscal Year Annual Research Report

文学と蒐集-マルセル・プルーストにおける蒐集の概念

Research Project

Project/Area Number 07J05156
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

浅間 哲平  The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)

Keywordsフランス文学研究 / マルセル・プルースト / 蒐集家 / 美術史 / コレクション / ルイ・ラ・カーズ / 文献学 / ギュスターヴ・モロー
Research Abstract

フランスの作家マルセル・プルースト(1871-1922)が1890年代頃に書いた蒐集家についてのテクストを理解するために次のような調査を行った。まずは、同時代の文化史的言説のなかで蒐集(コレクション)一般がどのように扱われていたのかを、プルースト自身も言及している以下の二つの例を通して、検証した。第一に蒐集家ルイ・ラ・カーズがルーヴル美術館に自らの蒐集したワトー、シャルダン、レンブラント、ルーベンス作品を寄付し、同美術館にラ・カーズの部屋が公開された1870年の事例にまつわる言説を通して、蒐集家と芸術作品の受容について考察した。第二に画家ギュスターヴ・モローが1898年に残した遺言によりその邸宅が美術館として公開された事例にまつわる言説を通して、芸術家と蒐集の関係にについて考察した。次に、プルーストが言及している実在の蒐集家シャルル・エフリュッシとジョルジュ・シャルパンティエについて、先行研究の整理と書簡の調査を通して、蒐集家と作家が交際していた社会的グループを明らかにしようとした。
作家の置かれた文化的状況および伝記的概況を調査したそのような成果を踏まえて作家の主著『失われた時を求めて』のなかで描かれている架空の蒐集家シャルル・スワンについて小説のなかで果たす役割を考察した。その結果、作品の複製によって可能になる博識と知的探求、作品に対する所有欲と倒錯的欲望、イタリア・ルネサンスへの嗜好と現代作品への理解などの性質があることが明らかになった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2008

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] マルセル・プルーストにおける愛好家について2008

    • Author(s)
      浅間 哲平
    • Journal Title

      仏語仏文学研究 第36号

      Pages: 119-130

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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