2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J08111
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
真下 智昭 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・工学府, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 脳梗塞治療 / マイクロロボット / マイクロメカニズム / 圧電効果 / アクチュエータ / 回転直動 / 有限要素法 / モード解析 |
Research Abstract |
脳血管内における血栓治療や診断を目的とした,脳梗塞治療ロボットの開発を目的として,マイクロ回転直動圧電アクチュエータ(以後,回転直動モータ)に関する研究開発を行った.単一の金属ステータが生ずる複数の振動モードを用いて,回転と直動の運動を生ずることが可能である.回転直動モータのステータは金属直方体の中心に貫通穴が開いており,その穴にシャフトが通されている.このシャフトから回転と直動が得られる.本研究では,まず駆動原理を明らかにした上で,有限要素法や振動解析を用いて,ステータの設計を行った.回転と直動の原理は共に,従来報告されていない原理を考案し用いた.それらの原理に基づいて有限要素法を用いたステータの形状と固有振動数の設計手法を明らかにした.試作機による実験にて性能評価を行い,その設計の有効性を確認した.現在までにステータを3.5mmまで小型化し回転と直動に成功している.このサイズで回転と直動を実現できるアクチュエータは世界的にも他に無く,画期的な研究成果であると考えられる.トルクや力に改善の余地を残すものの,血管内検査機器のアクチュエータとして十分な回転数と直進速度が得られている.また,トルク向上と血管内のトラッカビリティ実現のために,複数のステータと同軸のロータのフレキシブルモータを試作した.曲げ角度90°以上のフレキシブル性が実現できるような,ロータを新しく発明し,駆動に成功している.また回転直動モータを用いた流体ポンプミキサの実現にも成功しており,脳梗塞治療ロボットに有益な新しい知見を発見した.
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Research Products
(6 results)