2008 Fiscal Year Annual Research Report
低分子量GTP結合蛋白質RalとExocyst複合体による受容体輸送の分子機構
Project/Area Number |
07J08426
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白川 龍太郎 Kyoto University, 医学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | Ral / Ras / 低分子量GTP結合蛋白質 / GEF / GAP |
Research Abstract |
RalはRasファミリーに属する低分子量GTP結合蛋白質であり、転写、翻訳、細胞骨格の制御、膜輸送、細胞増殖、細胞生存などの多様な細胞機能をもつ。Ralも他の低分子量GTP結合蛋白質と同様に、活性型であるGTP結合型と不活性型であるGDP結合型の二つのコンフォメーションをとり、その活性化/不活性化は、それぞれグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)、GTPase活性化蛋白質てGAP)により調節される。我々は、ブタ脳、ラット肺細胞質よりGTP型Ral結合蛋白質の精製を試み、新規Ral結合分子としてp240、p220、p170を同定した。これまでの研究により、これらの結合分子はRalの新規活性制御因子としてはたらくことを明らかとなった(論文投稿中)。これをもとに今年度は以下の実験を行った。1)p220の全長cDNAクローニング。2)抗p240、抗p220、抗p170ポリクローナル抗体の作製。3)バキュロウイルス発現系によるp240、p240変異体、p170の精製、および活性測定。5)RNA干渉法による細胞機能の検討。6)p240、p220、p170各遺伝子のノックアウトマウスの作製。近年、ヒト細胞の癌化にRalが深く関わっていることが見いだされており、ノックアウトマウスを用いた研究によりRalによる癌化の分子機構が明らかになると期待される。
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Research Products
(2 results)