2008 Fiscal Year Annual Research Report
光情報を生物時計中枢へ伝達する新規な脳神経ペプチドの構造機能解析
Project/Area Number |
07J10731
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古賀 啓太 Kyushu University, 大学院・理学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 概日リズム / Pigment Dispersing factor(PDF) / ショウジョウバエ / フタホシコオロギ / ニューロメジンS |
Research Abstract |
概日リズムは光や温度などの外部刺激を振動体に伝える入力系、自発的に24時間のリズムを刻む振動体、振動体で生み出されたリズムを抹消へと伝達する入力系の3つのコンポーネントから構成されるが、昆虫概日時計において振動体へ概日リズムを伝達するような神経ペプチドは現在まで発見されていない。本研究の目的は、当研究室で発見された新規神経ペプチドであるPDFアイソフォームと、ショウジョウバエ遺伝子データベースから発見された、ホ乳類の概日時計入力系で働く神経ペプチドであるニューロメジンSのオルソログという2種類の神経ペプチドが昆虫概日時計において、入力系で作用することを証明することである。 本年度は、PDFのさらなる機能解析のため、その前駆体構造に注目し、PDF前駆体構造上に存在するPDF associated polypeptide(PAP)のポリクローナル抗体を作製した。また、ショウジョウバエPAPには22塩基挿入型のアイソフォームが存在することが当研究室によって発見されており、これを特異的に認識するポリクローナル抗体も同時に作製した。 また、NMSについては最近概日リズムとの関係性が報告された、NMSと同じC末端構造を持つホ乳類神経ペプチドNMUのショウジョウバエオルソログとして報告されているhuginという遺伝子がコードする2種の神経ペプチド、hugγとPK2に注目し、これらの神経ペプチドのポリクローナル抗体を作製した。
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Research Products
(3 results)