1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08041040
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
長野 泰彦 国立民族学博物館, 第1研究部, 教授 (50142013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
マーチン ダン オスロ大学高等研究所, 研究員
プンツォ ツェリン 西藏社会科学院, 副教授
トゥンドゥプ ハギェー 西藏社会科学院, 副教授
クヴェルネ ペル オスロ大学, 人文学部, 教授
ツェリン タール 中国藏学研究, 副教授
長野 禎子 四天王寺国際仏教大学, 文学部, 助教授 (40258067)
カルメイ サムテン フランス国立科学研究センター, 教授
西岡 祖秀 四天王寺国際仏教大学, 文学部, 教授 (20126139)
中沢 新一 中央大学, 総合政策学部, 教授 (50164158)
高橋 慶治 京都大学, 文学部, 助手 (20252405)
武内 紹人 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (10171612)
西 善郎 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (30094163)
北村 甫 東洋文庫, 理事長 (80014455)
石井 溥 東京外国語大学アジア, アフリカ言語文化研究所, 教授 (90014513)
小野田 俊蔵 仏教大学, 文学部, 助教授 (20131302)
御牧 克己 京都大学, 文学部, 教授 (20109060)
立川 武蔵 国立民族学博物館, 第2研究部, 教授 (00022369)
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Keywords | チベット / ポン教 / シャンシュン語 |
Research Abstract |
チベットの基層文化を構成する重要な要素のひとつ、ポン教文化を言語学・文化人類学・宗教学の立場から、フィールドワークと文献研究により総合的に研究するため、初年度において下記の事項について調査研究を行った。 (1)ポン教寺院・集団の統計調査は全員が実施し、従前知られていなかったポン教寺院や集団の存在が明らかになりつつある。また、当初入領許可が得られなかった地域へ入ることが可能になったため、追加予算を得て3名の分担者を派遣し、実態調査を行った。 (2)ポン教典籍の所在調査により、従来知られていなかった文献を多数発見しコピーをとった。 (3)ポン教学研究及び、マンダラ、図像学、宗教儀礼の調査は主としてポン教学僧との共同で行われ、仏教との比較研究により、従来言われてきたようなチベット仏教古派との単純な対照によってだけでは解決できない部分が多いことが判明した。 (4)人生儀礼についてはネパールで、社会構造と言語使用については中国青海省で調査を行い、チベット社会の古い層を代表するいくつかの特徴が明らかになった。 (5)シャンシュン語についてはフランス国立文書館に蔵する敦煌出土文献の一部を電算化した。 (6)シャンシュン語と系統的に関連のある西ヒマラヤ諸語の記述研究は、主としてキナウル語とスピティ語についてこれを行った。従前信頼すべきモノグラフがなかった西ヒマラヤ諸語のデータが整えられつつある。
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