1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08041094
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安成 哲三 筑波大学, 地球科学系, 教授 (80115956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHEN Liansho 中国気象科学研究院, 院長
GEORGIADI A ロシア科学アカデミー地理学研究所, 主任研究官
小池 孝良 東京農工大学, 農学部, 助教授 (10270919)
WANG Jiemin 中国科学院, 蘭州高原大気物理研究所, 教授
石井 吉之 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (40222955)
山崎 剛 東北大学, 理学研究科, 助教授 (80220317)
塚本 修 岡山大学, 理学部, 助教授 (40027298)
太田 岳史 岩手大学, 農学部, 助教授 (20152142)
SOKOLOV B. ロシア国家水文研究所, 主任研究官
ADYASUREN T. モンゴル自然科学省, 国際協力局, 局長
上野 健一 滋賀県立大学, 環境科学部, 助手 (00260472)
大畑 哲夫 滋賀県立大学, 環境科学部, 助教授 (90152230)
小池 俊雄 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30178173)
池淵 周一 京都大学, 防災研究所, 教授 (20026181)
石川 裕彦 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60263159)
桧山 哲哉 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助手 (30283451)
武田 喬男 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 教授 (60022604)
福嶌 義宏 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 教授 (00026402)
兒玉 裕二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
鈴木 力英 筑波大学, 地球科学系, 講師 (10241788)
ZHOU Mingyu 中国海洋局, 教授
CHENG Goudon 中国蘭州氷河凍土研究所, 所長
XU Xiangde 中国気象科学研究院, 副院長
XIAO Yongshe 中国科学技術教育局, 教授
DING Yihui 中国気候研究センター, 所長
CHEN Jiaーyi 北京大学, 教授
MA Heinan 中国気象局, 副局長
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Keywords | チベット高原 / 水循環 / エネルギー / 凍土 / 熱収支 / モンスーン / GAME |
Research Abstract |
チベット高原でのエネルギー・水循環過程の解明のために、高原中部のタングラ山脈、ナチュ、アンド地域を中心として、現地踏査を行い、9年度、10年度に予定されている本格観測のための観測地域の事前調査と予備観測を行った。その結果、メソスケールの集中観測地域としては、タングラ山脈南面のアンド地域が最も適当であること、高原スケールの観測としては、青蔵公路沿いの南北断面、北緯30度に沿った東西断面での観測網の展開が必要であることが明らかとなった。高層観測については、中国側と討議した結果、高原西部と中部で、それぞれ一点づつ、特別観測を行うことを決定した。 高原との比較を行うために、シベリアの凍土帯、タイガ(森林)帯での予備観測も行った。タイガ地域では、森林樹冠を越える観測タワーでの予備観測が開始された。 これらの観測の結果、これらの地域では、地表面の熱収支と水循環の季節変化に、永久凍土と積雪が、大きな役割を果たしている可能性が示された。とくに従来乾燥しているとされていた高原北部が、モンスーン季に近づくにつれ、表面が湿ってくること、比較的湿潤な地域とされていた高原南部が、モンスーン季は相対的に乾燥した地表面を維持していることなどが、衛星データの予備解析で示された。また、タイガ帯では、季節的な光合成活動が、熱収支の要素(顕熱と潜熱)の季節変化に大きく影響している可能性が示唆された。 来年度以降のGAMEの国際共同研究に関連したチベット地域での協力に関する交渉、打ち合わせも、中国(北京、蘭州)と日本(京都)での2回の合同委員会の開催によって、大きく進展した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Ueno,K.,H.Iida,H.Yabuki,K.Seko,A.Sakai,G.S.Lhakupa,P.B.Kayastha,A.P.Pokhrel,M.L.Shrestha,T.Yasunri and M.Nakawo: "Establishment of the GEN Automatic Weather Station (AWS) in Khumbu region,Nepal Himalayas." Bulletin of Glacier Research,. 14. 13-22 (1996)
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[Publications] 滝沢英紀、窪田順平、小池俊雄、大畑哲夫: "チベット高原タングラ山脈北面の永久凍土帯における夏期蒸発散." 水文・水資源学会誌. 9(2). 119-127 (1996)
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[Publications] Ueno,K.and Ohata,T.: "The importance of precipitation measurements on the Tibetan Plateau." J.Met.Soc.Japan. 74・2. 211-220 (1996)
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[Publications] 大畑哲夫: "積雪と凍土 「大気水圏科学からみた地球温暖化」(半田暢彦編)" 名古屋大学出版会, 14 (1996)
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[Publications] 大畑哲夫: "雪氷圏の気候・「気象・気候の科学、見る、聞く、世界の気象」" 第18回夏期大学テキスト、日本気象学会関西支部, 15 (1996)