1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08041115
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
岡野 章一 国立極地研究所, 研究系, 教授 (10004483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TAKAHASHI Hi ブラジル宇宙科学研究所, 超高層部, 上級研究員
行松 彰 国立極地研究所, 研究系, 助手 (70260007)
SCHUCH Nelso サンタマリア大学, 宇宙航空学部, 教授
古川 雅英 放射線医学総合研究所, 人間環境研究部, 主任研究官 (40238671)
藤高 和信 放射線医学総合研究所, 第3研究グループ, 総合研究官 (70165398)
野崎 憲朗 通信総合研究所, 宇宙天気予報課, 課長
菊池 崇 通信総合研究所, 主任研究官
柴崎 和夫 國學院大学, 文学部, 助教授 (00178899)
山本 博聖 立教大学, 理学部, 助教授 (00147927)
西野 正徳 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 講師 (70023679)
坂 翁介 九州大学, 理学部, 助教授 (80108638)
湯元 清文 九州大学, 理学部, 教授 (20125686)
巻田 和男 拓殖大学, 工学部, 教授 (40129945)
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Keywords | ブラジル磁気異常帯 / 放射線帯 / 宇宙線被爆 / 地球磁場 / オゾン層 / UVB |
Research Abstract |
ブラジル磁気異常帯における超高層大気現象の調査のため、4月より研究グループ内で話し合いを行い、以下のような観測を行うことを決めた。 (1)地磁気3成分観測 (フラックスゲート磁力計) (2)中波帯電波伝播観測 (中波帯受信機) (3)宇宙雑音吸収量観測 (リオメータ) (4)自然電波観測 (VLF帯受信機) (5)紫外線強度観測 (UVBメータ) (6)宇宙線強度観測 (ガンマ線スペクトロメータ) (7)発光現象観測 (高感度CCDテレビカメラ) 10月初旬に現地での受入体制が整った事を確認し観測器材を船便(一部航空便)にてブラジル国リオグランデ港に向け発送した。 現地調査に際して、研究班を2つのグループに分けた。第一グループ(3名)は観測地点の調査、荷物の開梱及び観測器の一部を設置するため、現地に荷物が到着する12月初旬に現地調査を行った。しかしながら、観測器材の通関に時間がかかり滞在期間中、器材を入手できなかったため観測地点の調査及び観測機器設置の準備等を行い12月中旬に帰国した。第2グループ(3名)は1月初旬に現地に入り、観測機器をサンタマリア大学の観測所及びブラジル宇宙科学研究所のカショエラパウリスタ観測所に設置し、1月下旬に帰国した。ただ、航空便で送ったフラックスゲート磁力計と中波帯受信機はサンパウロ空港での通関ができなかったため、設置は次回の調査時に行うこととなった。この他に、"航空機搭乗中の宇宙線被爆測定"及び"太陽紫外線の生物効果線量の測定"を調査期間中に行った。 今回、現地に搬入・設置した観測機器は正常にに動作しており、データ収集がサンタマリア大学及びブラジル宇宙科学研究所の研究者により行われている。これらのデータが日本に返送され次第、解析を行いたい。また、航空機高度の宇宙線被爆量の測定データによると、ブラジル上空で特に顕著な宇宙線の増加は認められなかった。更に、太陽紫外線の生物効果についての測定では、日本の沖縄で得られた値に近いことが判明した。今後、継続してこれらの観測データを収集し、磁気異常帯域での現象と太陽活動度との関係等について明らかにしていく計画である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kazuo Makita: "Change of earth enviromnet due to the decreasing geomagnetic field." 南極資料(Antarctic Record). 40・1. 15-24 (1996)
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[Publications] 巻田和男: "地球地場が消える? ブラジル上空に磁場の穴が出現" ニュートン. 7月号(印刷中). (1997)