1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08041144
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松井 政文 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (40101240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NABIHITABHAT ジャルジン タイ科学技術研究所, 研究員
PANHA Somsak チュラロンコン大学, 理学部, 助教授
荒谷 邦雄 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (10263138)
太田 英利 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 助教授 (10201972)
疋田 努 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40135512)
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Keywords | タイ / 進化 / 系統分類 / 生活史 / 行動 / 昆虫類 / 両棲・爬虫類 / 動物相 |
Research Abstract |
平成8年度のタイ東北部と中部の調査に引き続いて、平成9年度は、5月下旬のミャンマー・ラオス国境に近いタイ北部の亜熱帯照樹林域(ドイチェンダオ国立公園)を皮切りに、8月中-下旬にミャンマー国境の西端部の熱帯モンスーン域(ケンカチャン国立公園周辺)で、さらに9月上旬にはマレーシア国境の南部半島部の湿潤熱帯域(ヤラ-森林保護区周辺)で野外調査と標本試料の採集を行なった。 これらの地域において、両棲・爬虫類や昆虫類相を調査し、その多様性の現状を把握するとともに、カエル類の音声コミュニケーション、両生爬虫類の体温調節と温度環境、核型調査、クワガタムシ・クロツヤムシの生活史と生息環境などを調査した。採集した標本試料は形態学的な検討を行うほか、一部の標本からは酵素やDNAを用いた遺伝・系統学的な研究のために組織を取り出し冷凍保存して日本へ持ち帰った。クワガタムシとクロツヤムシについては、生活史を詳しく解明するために一部を農林水産省の許可を得て日本に持ち帰り飼育実験を継続している。 こうした調査・研究によって現在までに以下のような成果が得られ、論文にまとめられている。1)タイ北部からヒキガエル科のコオロギヒキガエル属の1新種を採集・記載し、北インド産の近縁種との関係をもとに同属の生物地理に関して論じた。2)タイ東北部よりベトナム産のものと近縁なミミズトカゲ属の1新種を採集・記載した。3)タイ各地から2種のマダラクワガタ属の新種を採集・記載し、同属の生物地理に関して論じた。4)タイ北部に生息するミツノクロツヤムシの1種のコロニー構成と生活史を報告し、同属の生息環境についてまとめた。このほか、カエル、トカゲ、ヘビ類やクワガタムシ、クロツヤムシの分布や生活史に関する多くの新知見を得ている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Honda, M., T.Hikida, K.Araya, H.Ota J.Nabhitabhata, and H.-S., Yong.: "Cosymbotus craspedotus(Frilly Gecko)and C.platyurus(Flat-tailed gecko)Gliding behavior." Herpetol.Rev.28(1). 42-43 (1997)
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[Publications] Honda, M., J.Nabhitabata, H.Ota and T.Hikida: "A new species of Dibamus(Squamata:Dibamidae)from Thailand." RafflesBull.Zool.45(2). 1-5 (1997)
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[Publications] Kunio Araya, Somsak Panha and Masahiro Kon: "On a colony of Ceracupes fronticornis(Coleoptera,Passalidae)observed in northern Thailand,with reference to the known microhabitats of the genus Ceracupes" Elytra. 25(2). 425-428 (1997)
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[Publications] M.Matsui, J.Nabihitabhata and S.Panha: "A New Ansonia from northern Thailand." Herpetologica. (印刷中). (1998)