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1996 Fiscal Year Annual Research Report

ネパール高山帯における禾本科植物のバイオシステマティックス

Research Project

Project/Area Number 08041160
Research InstitutionOkayama University of Science

Principal Investigator

星野 卓二  岡山理科大学, 理学部, 教授 (10122392)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) RAJBHANDARI ケイ.アール  ネパール森林植物調査局, 研究員
佐藤 雅俊  帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (60260402)
木場 英久  神奈川県立博物館, 学芸研究員 (50221966)
天野 誠  千葉県立中央博物館, 学芸研究員 (70250149)
萩原 保成  横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助教授 (40185533)
高槻 成紀  東京大学, 大学院, 助教授 (00124595)
野崎 浩  岡山理科大学, 理学部, 教授 (60159085)
三好 教夫  岡山理科大学, 理学部, 教授 (90068891)
Keywordsネパール / 種生物学 / イネ科植物 / カヤツリグサ科植物 / 細胞分類 / 花粉分析 / 家畜の採食 / 成分分析
Research Abstract

1.細胞分類学的研究
ネパールのアンナプルナヒマ-ルにおいて、イネ科およびカヤツリグサ科植物を中心とした約1200点の乾燥標本を現地で作成した。イネ科に関しては、12属の31種103個体の染色体が算定でき、9種は、染色体数の初記録である。カヤツリグサ科植物に関しては、4属、13種の染色体数を算定した。Carex属の9種、Eleocharis属の1種、Kobresia属の2種は本研究で初めて明らかにされたものである。特に、Carex属に関しては、2n=42から2n=50までの連続した種間異数体が観察され、本属がネパール高山帯において著しい種分化を遂げていることが明らかになった。
2.花粉分析
Jomosomにある馬の放牧地で採取した230cm堆積物の花粉分析を行った。年代は6000〜5500年前以降の植生変遷史を示していると推定され、J-3は乾燥・温暖期でわが国の縄文海進期に当たる。J-2はその後の湿潤・減暖期に相当し、J-1は再び乾燥化し、人類による植生破壊期となり、全層を通して、気候の変動が両国で連動していると推定される。
3.高山帯草原の植物相の解析
西ネパールのニルギリ山北側斜面にある海抜高度4500mの高山帯草原で、植生と地形的な立地との対応を調査した。比較的安定と考えられた立地にはK.nepalensisが優占していた。不安定と考えられた立地ではそれぞれK.pygmaeaとK.nepalensisとが優占しており、これら2つの立地は植物にとって異なるものであると考えられた。
4.植物群落におよぼす家畜の影響
Kobresia属植物は主に斜面に優占しており、家畜により強度に利用されていたが、斜面下部に多くみられるPotentilla属植物は家畜が好まないため残されており、Kobresia群落に共通に生育する種にサイズの違いが生じていることが明らかになった。
5.成分分析
Kobresia neparensisの成分検索を行ったところ、新規化合物を含む6種のスチルベン型化合物を単離できた。これらはいずれもレスベラトロールを基本骨格とした2量体、3量体、及び4量体であり、高度に酸化された化合物であった。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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