1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08041166
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
谷岡 功邦 (財)実験動物中央研究所, 霊長類研, 室長 (10072406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鮑 世民 上海実験動物中心, 研究員
石井 一 (財)実験動物中央研究所, 霊長類研, 研究員
松本 芳嗣 東京大学農学部, 応用免疫研究室, 助教授 (00173922)
伊藤 守 (財)実験動物中央研究所, 免疫研究室, 室長 (00176364)
斉藤 宗雄 (財)実験動物中央研究所, 飼育技術研究室, 部長 (50167417)
野村 達次 (財)実験動物中央研究所, 所長 (10072399)
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Keywords | 小型ブタ / 発育比較 / 繁殖成績 |
Research Abstract |
実験用の超小型ブタを開発する目的で、中国およびベトナムの在来小型ブタを調査し、体格のできるだけ小さいものを見つけてその体型等を測定した。中国の小型ブタでは雲南省の版納豚、貴州省の香豚および広西省の広西小型豚の3品種が小さい原種として選抜できた。また、ベトナムの在来小型ブタの中からは、北部の中国よりにいるモンカイ豚と、中部ラオス側にいる草豚の2品種がやはり小さい原種として選抜された。 中国のブタに関しては、上記3品種を上海実験動物中心に集め、環境や餌など同一条件にて飼育・繁殖を図り、その成長度合いや繁殖成績などを調査した。その結果、もっとも体重の小さかったものは貴州省の香豚で、1歳齢時点で19〜24kgであった。予備調査の段階で体格が一番小さいと期待された版納豚は、家畜類似飼料で飼育したところ大きくなってしまった。また、広西小型豚もゲッチンゲン系よりも大きくなることが判明した。 繁殖成績では、産子数が版納豚が平均で5.1匹、広西豚が6.4匹、貴州豚が6.8匹であった。初発情は80〜85日齢、発情周期は約19日、発情持続機関は3〜4日、妊娠期間は112-113日であり、3品種間で大きな違いはなかった。 中国の小型ブタのなかでは、もっとも小型でおとなしく繁殖性の優れている貴州豚が実験動物化の候補として望ましいと判断された。 なお、さらに各品種の特性を探るため、現地で血液を採取し日本に持ち帰った。 一方、ベトナムの在来ブタに関しては今後野外調査を続け、実験動物化の候補を吟味するとともに、わが国への超小型種の導入を図る予定である。
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